香典のお札の向きについて詳しく解説していきます。香典にお札を入れる際の表裏・向き、中袋無しの場合など細かいところで必要な香典マナーについて、ひとつずつ画像つきでわかりやすく解説していきます。香典マナーは、故人への礼儀でもあるんです。
お香典の正しいお札の向き、実は理由があったんです。
知り合いが不幸で亡くなった時、お通夜や告別式に参列する機会がありますが、その時に持参するのが香典袋です。
この香典袋に入れるお札にも、実は色々な様々なマナーが存在しています。
知っておかないと恥ずかしい思いをするばかりでなく、受け取る側に不快な思いをさせる事にも・・・
ただ香典袋にお札を入れて参列すれば良い訳ではなく、お札の裏表や上下など事細かなマナーが存在するのです。
今回は香典に入れるお札の向きや裏表、香典袋にお札を入れる時の注意点をまとめてみました。
香典のお札の向きを画像つきで解説!
それでは早速紹介していきます。
今回は、香典のお札の向きについてです。
実は、多くの方があまり意識していないこの香典のお札の向き。
しかし、ここにも意識すべきマナーがあったんです・・・
- 裏表
- 上下
- 中袋
等、実は香典のお札には意識すべきポイントがたくさんあります。!
そこで今回は、香典を行なう上で意識すべき点について、一つずつ解説していきます(^^)
まずは、基本的な香典のお札の扱いについてサッと説明しておきます。
- お札の裏側が見えるようにする
- 2枚以上お札を入れる場合は向きを揃える
- 新札は用いない(訃報を待っていたと思われるので)
です。
この3点を抑えておけば、とりあえず香典で大きな失敗をすることはないですね。
では、より詳しく解説していきます。
そもそも、お札の表裏が分からない・・・
お金には裏表があるのはご存知ですか?
硬貨にも紙幣にも、明確に裏表が存在しているのです。
案外知っている方は少なく、また仮に知っていても、慌てている場合には、
あれっ?どっちが表?
なんて事も多々あるものです。
硬貨の場合は金額の数字が表だと思っていませんか?
実は
図柄が大きい方が表側
になるんです!
金額の数字が表になるのは五円硬貨のみなのです。
硬貨には、昭和・平成と硬貨が作られた年の年号が入っているので、年号が入っている面が裏側になるのです。
では実際にお札を見てみましょう!
表にも裏にも図柄が描かれていますね(笑)
実は、こちら・・・肖像画がある側が表側になるのです。
それぞれ、
- 1,000円札:野口英世
- 5,000円札:樋口一葉
- 10,000円札:福沢諭吉
が描かれていますよね。
彼らが印刷されている側が、お札の表側なのです。
で、実はもう一つ見分けるポイントが!
実は、
金額が漢字で書かれている方
が表です!
- 肖像画が書かれている
- 漢字で金額を書いている
この2つの特徴のうち、どちらか一つでも覚えておけば、お札の表裏を間違える心配はありません!
お札の上下について
お札の裏表は理解できた所で、次はお札の上下についてです。
お札は香典袋に入れる時、右左どちらが上側になるのでしょうか?
お札の表側の肖像画から封筒に入れれば、自然にお札の上下が揃っている事になります。
香典にお札を包む場合、故人へのお供えですからといって上下を反対にする必要はなく、
金額が漢字で書かれている側
を上にして包みましょう。
中袋ありの香典のお札の向き
続いては、中袋ありの香典の向きについてです。
一般的に売られている香典袋ですが、基本的には、中袋が付属されています。
ただ、こちらも地域差があり、住んでいる場所によっては中袋が使われていない地域もあります。
また、香典袋の種類によっては、中袋の代わりに中包みになっているものもあります。
この辺の違いについては、地域の方にお聞きするのが一番ですね。
さて、中袋にお札を入れる時は、中袋を裏側にし、お札を正面にした状態で入れます。
顔を伏せる意味愛を込めて、お札に描かれている肖像画が裏向きになるように入れるのがマナーとなっています。
つまり、香典袋を表側から見た時に、お札の裏側が正面になっているようにします。
香典のお札の入れ方を解説
香典のお札の入れ方ですが、新札を入れるのはマナー違反となります。
香典に新札を使うと、故人やその家族に不幸があるのを待っていたと思われてしまうからです。
かといって、しわしわの汚れたお札を入れるのは失礼にあたります。
急な知らせで新札しか持ち合わせがない場合には、新札に折り目を入れて香典袋に包むようにしましょう。
1000円札、1万円札など二枚以上のお札を入れる場合は、お札の向きを揃えて入れるのが決まりです。
バラバラに入れてしまうと、
受け取り側の家族などがバラバラになる
という縁起の悪い意味を持つからです。
香典袋に中袋があり、金額を書く欄が指定されている場合はそのまま書きますが、ない場合は中袋の表に縦書きで書きます。
金額を書く場合は、数字ではなく漢数字を使うようにしましょう。
三千円を包む場合は
金参千円
と縦に書きます。
それは横線だと改ざんされる恐れがあるからだと言われています。
まずそんな人はいないと思いますが、昔からのしきたりなので、特に理由がなければそのまま従っておきましょう。
横型の香典袋もあり、数字で書く場合は横書きにします。
中袋の裏に住所・名前を書いておきます。
これは、誰が幾らの香典を包んでくれたかを後から確認しやすいようにするためです。
急な不幸で故人の家族も気持ちの落ち込んでいる時にバタバタと忙しくしていますので、迷惑がかからないように、丁寧な対応でお通夜や葬儀に参列するようにするのが礼儀です。
香典袋に中袋が無い場合があります。
これは中袋と香典袋で二重になりますので、不幸が重なると解釈されて縁起が悪いです。
昔からの習慣が根付いている地域もあります。
お札の向きは、中袋と同じようにお札の裏側が香典袋の表になるようにします。
つまり香典袋を裏側にして開いた場合、お札の表側が見えるように包んでください。
中袋が無い香典袋は、表側に名前を書く場合には裏面に金額と住所を書きます。
表側に名前を書かない場合は香典袋の裏側に住所、名前、金額を書きます。
グループや会社など連名で香典を出す場合、便せんなどに住所、名前を記入して同封するようにしておきます。
こうすることで受け取り側の手間を省くことが出来ます。
香典には香典返しがありますので、金額・住所・名前は書くようにするのが礼儀となっています。
香典のお札の向きの理由とは
お札の裏側が香典袋の表側になるようにするのがマナーと言われていますが、それにはちゃんとした理由があるのです。
お札には人物の肖像が描かれています。
それを裏返す事により、悲しみで顔を伏せるという意味を持っているのです。
日本の伝統でもしきたりでもなく、故人に対して通常の事と逆の事をする事で故人の死を非日常とする習慣となっているのです。
これは、絶対にそうしなければいけない!と決まっているわけではありません。
しかし多くの方の共通認識として、香典のマナーの一つと認識されているのも事実です。
ですから、香典という非日常的な出来事に直面した際は、こうした細かいところにもしっかり気を配る必要があるというわけです。
香典はお札の向きも要注意!
今回は、香典のお札の向きについて、そのマナーと合わせて紹介してきました。
香典袋に入れるお札について紹介してきましたが、インターネットの世界では、
「お札の向きも金額も気にする事はない!」
なんて記事を見かけます・・・
正直、あり得ないですね(ーー;)
いくら時代の変化とは言っても、故人に対する気持ちまで割り切ってしまえるものではないです。
香典袋に入れるお札にも様々な細かいマナーが伝えられていますけれど、新札ではなく古いお札を入れるのも、新たな不幸を招かないようにとの願いからなのです。
正しい香典のマナーは何も難しくないのです。
香典袋をそのままで持って参列するのも、あまり気持ちのいいものではありません。
汚れや折れがある香典袋は、受け取る側として不快に感じてしまう事を理解しておきましょう。
故人に対して失礼のないようにふくさや風呂敷、最低でもハンカチに包んで参列します。
お札の種類が異なる場合は、一番大きい金額のお札を包むのが良いとされている場合もありますが、お札の種類も出来れば同じものを揃えて包むようにするのがいいとされています。
いくら正式な香典の決まりごとがないと言っても、受け取る側の気持ちになって香典の包み方を意識するように心掛けないといけません。
親しい間柄で関係が深い付き合いのある方が亡くなったと悲報を受けただけでショックは大きいです。
けれど、ここで紹介した香典の一般常識を参考にし、地域や宗教の違いを考慮しながら、急なご不幸があっても慌てないようにしておきましょう!
香典マナー、それは、故人にできるあなたの最後の行動であり、礼儀なのです。
そのことを意識して、準備してもらえたらなと思います。
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