体言止めとは一体どういった技法なのでしょうか?この記事では、体言止めという技法や、句読点の扱い方を解説します。また、体言止めを用いた文章の書き方、使い方のコツについても例文を用いてわかりやすく紹介していきます。

体言止め、学生の時に習ってそれまでの人も多いのでは?

実はこの技術、うまく使えば文章がとってもきれいになるんです!

 

あなたは体言止めという技法を知っているでしょうか。

聞いたことすらないという方もいれば、知ってるけど使ったことがないという方も多いはず。

 

あまり意識して用いるものではないこの体言止め。

実は・・・あなたの文章のクオリティを飛躍的に上昇させる効果が期待できるんです!

 

今回は、体言止めとはそもそもどういった技法で、どんな効果が期待できるのかに焦点を当てて紹介していきます(^^)

記事は下に続きます。

そもそも体言止めとは一体何?

体言止めの意味ですが、言葉通り体言=名詞・代名詞で文章を止める・終える手法のことを指します。

 

そもそも体言とは、名詞や代名詞のことです。

 

名詞とは、物体・人物・場所など具体的なものの名前を指し示すために用いる言葉です。

例えば

 

  • りんご
  • 自転車

 

などがあります。

身の回りにある全ての物の名前は、名詞と言うことになります。

 

一方で代名詞とは、人や物事・方向などを、物の名称を用いずに指し示す際に用いる言葉です。

言葉にして説明するとちょっと難しいですね(ーー;)

 

ですが実際には、あなたも知らず知らずのうちに良く使っている言葉なんです!

 

  • あなた
  • これ
  • そちら
  • あそこ

 

など、これら全てが代名詞です。

つまり、読んで字のごとく【名詞の代理】というわけですね(^^)

 

通常の日本語の文章では、名詞や代名詞で終わることはありません。

実際、あなたも文章を書く際に

 

ちょっとこれ

 

とか、

 

私は明日車

 

などで終わることはないはず。

ただ、今回ご紹介する体言止めは、例外的に

 

【文の最後を名詞・もしくは代名詞で止めるという独特な文章の書き方】

 

を行います。

もしあなたが今後目にした文章で、最後が名詞・代名詞で終わっていれば、その一文には体言止めの技法が使われているということになります。

体言止めを用いる意味・効果

では一体、体言止めを用いることにはどんな意味があり、どのような効果が得られるのでしょうか?

 

実は、このちょっとおかしな書き方をすることで、私達の文章は大きく変化するのです。

そもそも、日本語の文章では

 

  • 〜です
  • 〜ます
  • 〜だ
  • 〜である

 

で文を締めるのが一般的です。

 

そんな中で、全く文末の異なる体言止めを用いれば、文章のリズムが大きく変わるんです!

 

良い文章は読みやすいもの。

これは、直木賞作家の方の作品などを読めばわかりますが、文章に吸い込まれるような心地よい読みやすさが存在しているのです。

 

そして読みやすいということは、文章自体のリズムがいいということでもあります。

 

平坦な音・一定のリズムでは、どんなに上手な音楽も聞き飽きてしまいますよね?

サビがあり、弱い部分もあり、一気に盛り上げるパートもある・・・

 

リズムが変化するからこそ、音楽は最後まで楽しく聞くことが出来るのです。

 

これは文章も一緒です。

 

あえて体言止めにより違うリズムの文章を入れる。

これにより、文章ごとに抑揚をつけ、読む人を飽きさせず最後まで読ませ切る効果が期待できるのです。

 

つまり、体言止めを上手く使って文末を変化させることが出来れば、リズムのいい良質な文章が作れるというわけです!

・・・と言っても、正直難しいですよね。

 

「文章のリズムって何!?」

 

というのが本音なはず(;・∀・)

ここで、2つの例文を紹介したいと思います。

 

  1. 思わず言葉を失うような、美しい夜景だな
  2. 思わず言葉を失うような、美しい夜景

 

どうでしょうか?

1つ目の文章より、2つ目の文章のほうがより鮮明に夜景の美しさが目に浮かぶのではないでしょうか。

 

あえて名詞で文章を終わらせることによって、文章全体の流れを意図的に変化させる。

その結果、本当に言いたいことのみが強調される。

 

これぞ、体言止め効果と言えますね(^^)

 

意図的に文章の流れを変えていくことで、緩急がつき、文章が単調ではなくなっていきます。

 

単調な文章では、やっぱり人は退屈してしまいますからね・・・

書く側の意思一つで、文章にアクセントを簡単に付けることが出来る。

 

そういった意味では、体言止めは本当に効果的な技法と言えますね(^^)

最近では、私達が様々な場面で文章を書き、人々に見て貰う機会があります。

 

SNSやブログ、メルマガに新聞の読者投稿欄・・・

今ほど一般の人の意見が、簡単に世界中に拡散され、影響を与える時代はないと断言できます。

 

  • 自分の意見を・声をもっと多くの人に届けたい!
  • 情報を発信していきたい!

 

こういった人にとって、体言止めは必要不可欠な絶対に抑えておくべき技法と言えますね。

 

体言止めの後に句点は打つの?

ここで、実はかなりの方が気になっている疑問を一つ解決しておきます。
それは・・・

 

体言止めの後、句点は打つの?

 

という問題です。

 

これについては、体言止めの後は通常句読点は使わないとされています。

ですがこれは箇条書きなどの場合であって、基本的な文章であれば文末が【。】で終わってしまって大丈夫です!

 

「でも、なんか違う気がする・・・」

「体言止めの後の句点は違和感があるな」

 

と感じる方は、逆にムリをして句点を付ける必要もありません(^^)

 

文章で大切なのは、何と言っても自然な流れ!

ですので、自分が書き上げた文章を読み返し、おかしいところがないかあなた自身でチェックしていく。

 

その過程で句点が合ったほうが良いと思えば付ける。

逆にいらないと思えば付けない。

 

これでいいのです!

 

はじめはもしかしたら、どういった場所で句点が必要で、逆にいらないのはどういった時か分からないかも知れません。

そんな時は是非、家族や友人の意見を聞いてみて下さい。

 

文章を書く上で、第三者の意見はとっても参考になりますよ(^^)

自分以外の方が読みやすい文章=いい文章なのですから♪

 

何度も経験を重ねることで、段々自然に良いリズムの文章を書けるようになっていきます。

継続は力なり、です!

公的文書の場合句点はどうしよう??

基本的には、体言止めの後の句点は付けない、けど読みやすさを意識して付けても良い。

・・・ですがこれはあくまでブログやSNSなどの話です。

 

「仕事などで用いる公的文書の場合はどうするの!?」

 

等、大事な書類・かしこまった文章の場合は読みやすさより礼儀を優先したいというのが本音な方も多いですよね。

その場合は、

 

  1. 体言止めの後は句点を付けない
  2. ただし、体言止めが連続する場合に限り、間につける

 

というのが一般的です。

実際に例文で解説しますね(^^)

 

例えば、

 

今期予算については資料1参考

 

なら、この一文で終わりです。

ですが、2つの文章をくっつける場合には

 

今季予算については別途資料参考。ただし来期予算については資料2参考

 

となります。

 

つまり、体言止めの文と文をつなぐ際、1つ目の文の文末に句読点を用いるのです。

もし、仕事などで大事な書類を書く際にはこちらを参考にしてくださいね(^^)

 

使い方を例文で紹介!

ここからは、実際に体言止めを用いた例文を見ていきます。

全部で3つの文章を用意したので、是非参考にしてみてくださいね。

 

富士山頂から見た雄大な景色。

自分の悩みがちっぽけに思えるほど、ただただ素晴らしかった。

 

富士山頂からの眺めは本当に素晴らしいです。

見ているだけで、なんと言うか自分が本当に小さくて、自然の雄大さやスケールの大きさを感じさせてくれます。

 

まず【景色】という名詞で止める=体言止めを行うことによって、文章に抑揚を与え、

 

 

をより浮き彫りにする効果が期待できます。

 

平凡なことをとんでもなく面白く書ける、圧倒的な文章力。

僕は彼が日本で一番の作家だと信じて疑いません。

 

この一文で、【僕】がどれだけ【彼の文章力】を絶賛しているのかが伝わってきます。
もし仮に、この一文を体言止めを使わなければこのように表現することが予想されます・・・

 

彼には平凡なことを、とても面白く書ける圧倒的な文章力があります。
間違いなく、彼が日本で一番の作家だと思います。

 

何というか平坦な文章で、お世辞を並べただけのように思えてしまいます(^_^;)

 

圧倒的な文章力

この人が強く信じている

 

この2点が読む側にひしひしと伝わるのは、体言止めを用いているからこそなのだ理解できます。
効果的に体言止めをつかうことで、よりリアルな感情にせまる文章構成にすることが可能となるのです。

 

古き良き江戸の風情から、最先端の文化まであらゆる情景が集う東京。

ぜひ一度訪れてみてください。

 

こちらも、体言止めから始まる文章です。
では、体言止め無しで見てみましょう。

 

東京はほんとうに素晴らしい都市です。
最先端の文化はもちろん、古き良き江戸の風情や商店街が残っている町もあちこちにあり、訪れるのにおすすめです。

 

どちらが東京という都市をより魅力的に表現できていると思いますか?

答えは簡単ですよね(^^)

 

文末を少し工夫するだけで、文章の印象をここまで変えてしまう・・・

体言止めの効果は、本当に凄いですね!

 

この例文を見て、体言止めに関する理解が少しでも深まったのなら本当に嬉しいです♪

 

「中々感覚がつかめない・・・」

 

という方は、とにかく一度あなたオリジナルの例文を作ってみてください。

だんだんコツがつかめてきますよ!

体言止めの文章を作る簡単過ぎるコツ

上でオリジナルの例文を・・・と言ってみたものの、正直言って慣れていない人にとってはかなりハードルが高く感じてしまうものかも知れません。

 

というわけで、ここまで偉そうに書いてきたわけですし(笑)

折角なので、体言止めの文章を作るコツをお伝えしておきます(^^)

 

一番簡単な体言止めの文章作成のコツ。

それは・・・

 

感情を表す単語を直前に入れる

 

です!

例えば

 

 

などですね。

これらを使うことで、簡単に体言止めの文章が作れちゃうんです!

 

論より証拠、まずは例文を作ってみます。

 

  • なんて美味しい料理!
  • 涙が溢れるほど感動的な映画
  • 心震わす、美しい景色

 

どうですか?

シンプルな構成ですが、それぞれ料理・映画・景色に心奪われ、感動しているのが伝わってきたかと思います(^^)

 

このように、体言止めの前に感情を表す単語を入れることで、とっても簡単に文章を作ることが出来てしまうのです!

コツを掴めば感情を表す場合以外でも体言止めを用いた文章を作ることが用意になります。

 

ぜひぜひ、試してみてくださいね!

 

体言止めで文章にアクセントを!

今回は、体言止めとはということで、その解説や効果について紹介していきました。

 

  • 人を感動させるような文章が書きたい
  • 書くことで食べていきたい
  • SNSで沢山いいね!がほしい!

 

動機は人それぞれ違うかもしれませんが、インターネットが普及しているこの時代の発信力は侮れません!

 

ちょっとしたコツや一手間を加える。

それだけで、絶対人の心に訴えかける文章が書けるようになります。

 

そしてその一手間こそ

 

体言止め

 

なのです!

 

誰でも世界に声を発信できる時代だからこそ、表現がより重要なものとなってきます。

体言止めは、あなたの文章を他の人とは違うより味のある・読み手の心を動かす文章へと変化させてくれるのです!

 

リズム感こそ、より読みやすくいい文章と作る鍵です。

 

体言止めで目指せ!

読者の心揺さぶる最高の文章!!

 

最後は体言止めで締めてみました(笑)

今回も、読んでくださりありがとうございました(^^)

 

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