三寒四温の意味や使い方について紹介していきます。手紙の締めなどに用いる四字熟語【三寒四温】ですが、その正しい意味や使い方は、語源を知ることで明らかになりました。例文を用いて使い方を学びつつ、三寒四温の本来の意味を探っていきます。
三寒四温の意味、詳しく詳しく考えたことはありますか?
三寒四温・・・たまに耳にするこの言葉。
季節の言葉という認識はありますが、いったい、いつのことを指す言葉なのでしょうか?
多くの方は、この言葉がそもそもどういった意味を持ち、何を示す言葉なのか、あやふやな場合が多いようです。
・・・というか、私も知ったのは最近です(^_^;)
そこで今回は、四季がある日本に住む私達が知っておくべき三寒四温の意味について見ていきます!
三寒四温の意味とは?辞書で調べてみた
それでは早速紹介していきます。
今回は、三寒四温の意味や使い方についてです!
まずは、この言葉がどういった意味を持つのか、正しく理解するところからスタートです(^∇^)
辞書で調べてみると、
冬、寒い日が三日ほど続いたのち、温かい日が四日ほどつづく気候が繰り返されること。
(明鏡国語辞典抜粋)
と書かれていました。
具体的に【○月】などの期間が書かれているわけではないですが、【冬】と表記されていますね。
世間一般では、なんとなく春につかわれるイメージなこの言葉ですが・・・どうやら、本来は冬の四字熟語のようです。
しかし冬はずっと寒いはず…
冬にあたたかい日なんてあったかな~(;・∀・)
どうやらこれは、もう少し深掘りして確認していく必要がありそうです。
というわけで、次は三寒四温が示す季節とその語源について調べてみましたので、そちらを紹介していきます!
語源から三寒四温の時期を読み解こう
四字熟語の多くは、中国にその語源があるとされています。
この三寒四温も日本独自のものでない可能性は十分に考えられます。
で、実際に調べてみると、やはり日本発祥の言葉ではありませんでした!
元々は、中国北東部や朝鮮半島北部などで顕著に見られる現象を指す言葉だそうです。
ちょっと込み入った話になってしまいますが・・・
日本海を隔てた先にあるユーラシア大陸では、冬になると、ロシアを中心にシベリア高気圧というものが発達するそうです。
名前からして寒そうですねこの高気圧(;・∀・)
このシベリア高気圧の影響で、ユーラシア大陸では
寒い日
温かい日
がほぼ7日間の周期で繰り返されるそうです。
・・・絶対体壊すなこの気候(笑)
で、ユーラシア大陸にある中国や朝鮮半島では、この冬場の嫌がらせのように気候が変化する現象のことを
三寒四温
と表現していたそうです(・ω・)ノ
その後、時は流れ四字熟語として日本に入ってくるわけですが・・・
日本の冬では、そういった気温の変化はないですよね。
というか、暖かい冬なんて想像もできませんって(笑)
お隣さんの国である中国や朝鮮半島では真冬に起こっている現象ですが、日本で、似たような寒暖の変化がおこるのは春先です(・ω・)ノ
世間一般の三寒四温=春先のイメージはあっていたということですね( ̄ー ̄)
日本では主に2月の終わりから3月の頭にかけて用いられている言葉で
- 春の訪れ
- 冬の終わり
と言った意味合いの方が強いです。
つまり、元々の意味と日本語とではそれぞれ
- 語源=冬
- 現在の日本語=春先
と時期がずれているようです。
本来の意味にこだわれば冬にしか使わない言葉!ということになりますが・・・
以前ご紹介した「すこぶる」などでもそうだったように、言葉の意味というのは時が経つにつれ変化する場合も多々あります(^_^;)
そう考えると、日本人の私たちが「寒い日中に暖かい日が現れること」として使っているのは、間違いというわけではありませんね(^^)
ただし、言葉が生まれた中国・朝鮮とは、使う時期がちがうということをちゃんと知っておくこと。
これが大事なのです(・ω・)ノ
同じ言葉でも、時代や国によって意味が変わる…
本当に、言葉って面白いですね(*´∀`)
類語を調べてみた
では続いて、三寒四温の類語について見ていきます。
語源も知り、身近に感じてきたこの四字熟語。
似たような意味をもつ表現をいくつか知っておけば、より理解が深まるのでおすすめです(^^)
- 寒暖の繰り返し
- 春の訪れ
- 春に向かう
- 四温日和
などが類語に当たりますね!
四温日和はすこし聞き馴染みがない言葉かもしれませんね。
こちらは
冬の季節に暖かい日がつづく空あい
(Weblio辞書参照)
を指す言葉です。
なんだか趣があるというか、豊かな表現のように感じます(^∇^)
手紙やメールの書き出しに少し季節の表現を加えるだけで、表現力がぐんと増して見えるものです。
類語を活用して、春先に出す手紙であなたの知性をアピールしてはいかがでしょうか?( ̄ー ̄)
対義語はあるの?
対義語は・・・残念ながらピッタリ反対と言える意味の言葉はありませんでした。
当然ながら、四寒三温なんてありません(笑)
あえて言うなら、日本語版の意味上の対義語ということで
冬の訪れ
秋が深まる
などが挙げられます。
春の始まりの反対ということで、秋~冬についての言葉です。
何かの参考になれば幸いです(^^)
例文で使い方を紹介!
それではここからは、いくつか例文を用いて、日常での三寒四温の使い方を紹介していきます!
三寒四温と申しますように、まだ寒い日も続きますので、体調をくずれさませんようご自愛くださいませ。
やっぱりまず最初に紹介したい使い方は【手紙の締め】ですね(^^)
ご自愛ください、だけよりも一気に品がでますね!
あまり手書きの手紙を書かなくなったことにより、こうした日本語ならではの美しい表現が少なくなっているのは寂しい限りです…
三寒四温を感じる季節となりますが、いかがお過ごしでしょうか?
先ほどの例は締めでしたが、こんな手紙の書き出しもいいかもしれません。
具体的には、
年賀状を出せなかったお詫びとして寒中見舞いをだす
そんな時期にぴったりな表現ですね(^^)
手紙でさりげない気遣い・心遣いを演出していきましょう!
ここ最近のこの部署の売り上げは三寒四温だ。
さきほど紹介した例文のように、
- 手紙の書き出し
- 締めの言葉
としてつかわれることが多い三寒四温ですが、こちらの例は
「温かくなったとおもったら、また寒の戻りがある」
という本来の意味を用いて【売れ行きの好調不調が繰り返されていること】を表現していますね。
たまにはこんなふうに言ってみると、ユーモアと知性が混ざり合う返答に、
やるな!
と相手に思ってもらえるかも知れませんよ?( ̄ー ̄)
もうひとつ、手紙でつかう以外の例文をご紹介しておきます。
妻の機嫌は三寒四温だよ・・・
コロコロと変わる気温や天気を、人の心の移ろいに例えた表現です。
ちょっとブラックジョークな感じが良いですね(笑)
ただし、 これは絶対奥様本人には聞かれない方がいいフレーズです!
その場合は、寒どころか・・・嵐の予感です( ;∀;)
四字熟語・三寒四温を使いこなせ!
今回は、三寒四温の意味や使い方について紹介していきました。
三寒四温・・・語源となった中国と日本では全く使う時期が異なりましたね(;・∀・)
中国や朝鮮半島では冬時期の寒い人暖かい日が混ざった気候
日本では、春先の不意に暖かかったり寒かったりする日
をそれぞれ指す言葉でした。
四字熟語をつかうことで、よりスマートな表現ができます。
しかしその使い勝手の良さから、意味をしっかりと理解せぬまま使ってしまうことも多いのではないでしょうか?
これは結構ありがちなことで、特に今回紹介した三寒四温のように本来の意味とは微妙に異なるというケースも、実は少なくありません。
手紙などマナーを重視する場で使う三寒四温は、使い方を間違えていると・・・かなり恥ずかしいことになります(笑)
ぜひ、旬な時期をむかえた折には、手紙やメールの書き出し、締めやちょっとした雑談など、色々な場面で正しい使い方をしてもらえればなと思います。
学ぶことも大事ですが・・・それと同じくくらい大事なのは、実際に使ってみることです(・ω・)ノ
使い続けることで、知識として覚えた言葉も、いつの間にかあなたの知恵となり、使いこなせるようになるのです。
それでは、三寒四温な上司の機嫌にも負けず、今日も一日がんばりましょう!
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