取り急ぎの意味や使い方について解説していきます。実はこの言葉、ビジネスの場や目上の人に使っていると、とっても失礼な言葉になっていることがあるんです!意外と知らない取り急ぎの正しい意味、例文を交えて解説していきます。

取り急ぎの意味、間違えると相手にとっても失礼なことになるんです!!

「取り急ぎお送りいたします」

 

なんて使い方、よく耳にしませんか?

この【取り急ぎ】、ビジネスや目上の方にメールを送付するとき等に非常に良く使っている言葉なのではないでしょうか?

実はこの取り急ぎ、きちんとつかわないと失礼な表現になってしまうこともあるんです。

ビジネスの場や、目上の方に対して、もし間違えた意味合いで言葉を送っていたとしたら・・・
こわいですよね(^_^;)

きちんと意味を理解した上で、失礼にあたらないか、確認して安心してつかいましょう!(^∇^)

記事は下に続きます。

取り急ぎの意味とは

さて、さっそく取り急ぎの意味について見ていきます。
まずは辞書で意味を調べてみましたので、こちらを御覧ください(・ω・)ノ

 

  • とりあえず急いで
  • 諸々の儀礼・説明を省略し要件だけを伝える
  • たいへんに急いでいるさまを表す語
    (明鏡国語辞典・広辞苑・日本国語大辞典参照)

 

また、「取り急ぐ」という動詞の活用形(連用形)でもあり、「急ぐ」の意味を強める表現でもあります。

 

さらに、「取り急ぎ」には、こんな意味も含まれているんです!

 

大まか、不十分 → きちんと精査されていない

まにあわせの、急いで対応した → 締切が間近なので致し方なく対応した

付け焼刃 → 十分な準備なしで

 

いかがですか?
とりあえずや説明を省略して、たいへん急いでなど、結構な自己都合・身勝手な言葉に感じませんか?(^_^;)

 

この言葉、一番登場するビジネスシーンで、あまり好ましくない使い方をしていると思うと・・・こわいですよね?

本当にこの言葉、目上の人に使って良いのでしょうか?
もっとくわしくみていきましょう(^^)

 

ビジネスにおける取り急ぎの意味

さて、ビジネスシーンにおける取り急ぎは、どんなふうに使っているでしょうか?
もしくは、相手から用いられた経験はありますか?

 

やはり、最も多いパターンとしては

 

「取り急ぎご連絡いたします

 

などではないでしょうか。
実は私も、この言葉をビジネス相手にかなり頻繁に使っています(^_^;)

 

ですがこれは、先程見たように

 

  • 充分整っていない
  • 準備ができていないけれど
  • 特に急がなくてはいけないので

といった、あなた=送る側の都合により、完全ではありませんが、とりあえずご連絡いたします、という意味で使われています。
・・・完全に身勝手で、相手に対して失礼な言葉ですね(´・ω・`)

メールで目上の人に取り急ぎは大丈夫?

上記の意味合いをふまえて、もう一度考えてみてください。

 

上司の方に、【取り急ぎ】と送付して良さそうですか?

 

・・・駄目ですよね(笑)

 

準備ができていないものを送付する、というのは明らかにおかしいですよね(⌒-⌒; )
特に目上の人やビジネス相手に等敬うべき相手の方に対して、適切な表現とはとても言えません。

 

バシバシ「取り急ぎメールを」というメッセージを送付していた方、要注意です!
・・・もちろん私も( ;∀;)

 

ビジネスシーンでは、上司の方や取引先の方にメールを送付する際は、きちんと準備したうえで送るのが社会人としての基本ですよね。

 

使い方を例文で紹介

さあ、気を引き締めたところで、いよいよ取り急ぎの正しい使い方を見ていきます!

 

実はこの「取り急ぎ」、場合によっては上司の方に対してつかうこともできるんです。
ですが先程見たように、使い方を誤れば相手にとって失礼なことになるのは言うまでもありません・・・

どんなふうに使っていいのか、例文と一緒に解説していきますね。

 

 

ここでいう【先程の件】とは、

 

取引先などからの緊急の用

上司から言い渡された急ぎの用事

 

という前提です。

 

つまり、上司の方も取引先の方も、この案件について急ぎであることは承知の上、という状況ですね。
ですので、多少の「準備不足」や「未完成」であっても、早く連絡をもらうことのほうが優先度が高いわけです。

 

こういう状況では「取り急ぎ」を使用することに問題はありません(・ω・)ノ

 

 

こちらは、いかがでしょうか?
これは何かの集まりなどで、直接対面で一緒に過ごした翌日に【お礼のきもち】を送付しているメールですね。

 

データや資料などの実務に関わる何かが含まれているわけではなく、

 

ただただ、あなたに感謝の気持ちをいち早く伝えたかったんです!

 

そんな気持ちが伝わってくるメールです。

 

お礼の言葉を「たいへん急いで」お伝えしたって誰にも失礼にはあたりませんよね。
むしろ、早いにこしたことはありません!!

 

ということでこちらも、上司や取引先の方にたいして送付して問題ありません。
また、取り急ぎ・・・と書いた上で、後日正式にお礼を言えば更に礼儀正しい人だという印象を得ることも可能です(^^)

 

 

そして最後にして最難関のこちらの表現。
あくまで個人的な印象ですが、かなりよく目にする表現ではありますよね(^_^;)

 

いかがでしょうか?
あなたも日常的に使用しているフレーズなのではないでしょうか?

 

これ、ほんとに要注意です!!
さきほどの辞書で調べた意味から考えてみましょう。

 

まだ準備が充分整っていませんが、ご報告まで

 

いかがですか?
かなり相手に失礼な感じがしませんか??(^_^;)

 

文末の

 

「ご報告まで。」

 

なんて、なんだかビシーッ!とカッコよく決まったようで、ついつい使いたくなってしまいますよね( ̄ー ̄)

 

ですがこれ・・・絶対ビジネスの場や目上の方に使ってはいけません!
何故なら、そもそも敬語じゃないからです!!

 

これは

 

【同僚や友人などよく知っている関係の人で、敬語をつかうほどでもない】

 

そういう人たちにだけつかっていい表現です(笑)

 

なんとなくまとまりがよく聞こえますし、他の人も使っているので、ビジネスマナーの用に思えてしまいます。
そのため、ついついメールの締めの言葉として使っている方も多いです。

 

ですが、言葉を知っている人からすると明らかなマナー違反です。
使用する際は、充分気をつけてくださいね(^^)

正しい使い方はこれだ!

では、これまで「取り急ぎ、ご報告まで。」を多用していた方はどうすればいいのか・・・
そちらについても、もちろんしっかりお伝えしたいとおもいます!

 

これは状況にもよるので、ちょっと判断が難しいところです(^_^;)
まず第1のポイントとしては最初の例文でもご紹介したように、

 

受け手、送り手の双方が、急ぎの案件と共通認識をもっていること

報告する内容が多少未完成であっても、早く報告することが優先される状況

 

この2点がきちんと守られていることを再確認した上で、

 

「添付資料は、データが間に合っていない箇所があり、一部未完成となっておりますが、急ぎの案件ということで、まずはご報告させていただきます。」

 

こんな表現をしてみてください(・ω・)ノ

 

 

文章を解体して説明してみましょう。

 

  • 添付資料は、データが間に合っていない箇所があり、一部未完成となっておりますが、

 

「取り急ぎ、ご報告まで。」では完全に省かれてしまっていた「詳細」ですね。
たとえ未完成であっても、「どの部分が」未完成なのかを挙げたうえで報告する。

これがビジネスシーンでは大切になってきます(・ω・)ノ

 

  • 急ぎの案件ということで、

 

この案件が急ぎであることを、再確認しています。
自分と相手、お互いの共通認識の上で物事をすすめたほうがいいですもんね(^^)

 

「え、共通認識ならいらないんじゃない?」

 

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、よく考えてみてください。

 

ビジネスシーンにおける上司の方、取引先の方は多忙です。
タイム・イズ・マネーという言葉がありますが、まさに時間を最も大切にしている方たちなのです。

それに配慮して、ここでこの案件のステータスをきちんと明記しておくと、読み手にとても親切な内容になります。

 

  • まずは、ご報告させていただきます。

 

「取り急ぎ、ご報告まで。」を、そのまま丁寧に言い換えた表現です。
これは最低限といったところです。

 

もちろんこれだけでも悪くはないですが、ビジネスシーンのことを考えると、

 

きちんとした敬語をつかえるか

相手を敬った表現ができているか

 

だけでなく、

 

 

ということも大切になってきます。

言葉を使う時、常に考えるべきは見かけの良さ、ではなく相手の都合と礼儀です。
ここをしっかり配慮しておきたいですね(^^)

まとめ

今回は、取り急ぎの意味や使い方について紹介していきました。
なんとなくでも、その意味をご理解いただけましたでしょうか(^^)

 

ビジネスシーンでつかうことがメインとなってくる、この表現。
まず気をつけていただきたいのが

 

「誰に対して」この表現を使うか

 

です。

メールでつかうことが多いこの表現。
たとえ見知った関係とはいえ、直接話しているわけではないですから、メールの受け手によって解釈は変わってしまいます・・・

 

書いた本人としては、もちろん失礼な表現をわざわざしようと思っているわけではないと思います。

ただ、言葉の意味をよくわからずに、【なんとなく】使ってしまっていると、思わぬ落とし穴があります。

 

「取り急ぎ、ご報告いたします。」

 

なんかは非常にいい例ですよね(^_^;)
あなたも思い当たるふしが合ったのではないでしょうか?

 

たとえ非常に急いで未完成で報告しなくてはならない場合でも、

 

  1. 読み手の気持ちを考えて情報をつけた
  2. 案件が急ぎであることを再確認した
  3. 相手を敬う表現

 

この3点を意識して、取り急ぎを活用することを心がけてみて下さい。

どんな緊急事態といっても、数行の文章の追加でたいして時間はかかりません(^^)
きちんと意味を把握したうえで言葉を使えば、相手からのあなたの印象も大幅にアップします!

 

ぜひぜひ、今後にいかしてみてくださいね♪

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