馬耳東風の意味や由来などについて見ていきます。四字熟語の一つ馬耳東風は、チクリとした批判をする際に上司から言われやすい言葉です・・・しっかりと意味を理解し、例文で使い方を学んで、言われた際にもしっかり対応してくださいね!
せっかくの忠言に、馬耳東風な態度を取っていませんか?
「あなたは何をいっても馬耳東風の態度だからねえ。。。」
もしそんなことを言われてしまったら、これはかなりヒヤリとしてしまう場面です( ;∀;)
しかし馬耳東風の意味をしらなければ
「はて???」
と思って、そこで会話終了です(^_^;)
ちょっと恥ずかしいですし、場合によってはこの人との関係が悪くなってしまう恐れも((((;゚Д゚))))
実は四字熟語を使うことで、あえて直接的な表現をさけ、ソフトな言い回しで相手に注意することができるんです。
しかし意味を正しく理解していないと赤っ恥をかきかねませんし、そもそも言われても意味がわからなければ会話が成り立ちませんよね(ーー;)
冒頭の馬耳東風の態度だからね、という指摘。
実は、ちょっとした批判がふくまれています・・・
結構年配の方=会社の偉い方世代が好んで使う表現なので、万が一言われた際にも対応できるよう、社会人なら絶対に知っておくべき言葉です!
そこで今回は、馬耳東風の由来や類語、対義語などをふくめてご紹介していきたいと思います。
馬耳東風の意味とは
それでは早速紹介していきます。
今回は、四字熟語・馬耳東風についてです!
まずは読み方ですが、こちらは
「ばじとうふう」
ですね。
- 「まみとうふう」
- 「ばじとんぷう」
と言った読み間違えがあるようですので、ご注意を!
そして肝心の意味ですが、
人の意見や批判を心にとめないで聞き流すこと
(明鏡国語辞典参照)
となります(^^)
- 馬耳は文字通り、馬の耳
- 東風は、東から吹く春風
をそれぞれ意味する言葉だそうです。
つまり、馬耳東風を噛み砕くと、
【馬の耳元に春風が吹く】
という意味になります。
これだけでは意味が全くわからないですね(;・∀・)
更にくわしく調べてみた所、
東からふく春風は心地よく、人は春の訪れを感じて喜ぶのですが、馬の耳に春風がふいても何も反応もしていないように見える。
という意味が込められていました!
・・・遠回し過ぎて、文字を見ただけでは絶対に伝わらない意味ですねこれは(ーー;)
春風が吹こうが気にも留めない馬の様子から、
【人の意見や批判を心にとめないで聞き流すこと】
という意味にたどり着くんですね(^∇^)
冒頭でご紹介した一文。
「あなたは何をいっても馬耳東風の態度だからねえ。。。」
と、言われたら
「あなたは何を言っても気にもせずに聞き流してばかりだからね」
と、チクリと言われていたことになります( ゚д゚)
この熟語の意味を知って初めて分かる、相手からの叱責というわけです。
ちなみに、私は本当にかつての上司に
「あんたは何言っても馬耳東風だから分からないでしょ!
・・・あ、馬耳東風も分からんか。調べときね!」
と言われました。
・・・意味がわかっていただけに、この日は一日凹んでいました(´;ω;`)
馬耳東風の由来・語源について
続いては、馬耳東風の由来や語源について紹介していきます。
馬耳東風の由来は【中国史上最高の詩人】と名高い李白がうたった詩の一節から来ているとされています。
「世人之を聞けば皆頭を掉(ふ)り、東風の馬耳を射るが如き有り」
意味は、
【かぐわしい春風が馬の耳を吹きぬけても、馬になんの感動もない。】
です。
先ほど紹介した馬耳東風の意味と一緒ですね!
人間からみれば、のんびり悠々と構えている馬達。
李白から見た馬たちのマイペースな姿は、他人の忠告や批評に聞く耳を持たず、反省の色もうかがえない人達のどっしりした態度と重なる所があったのかもしませんね(^^)
馬耳東風の類語はあのことわざ!
ここからは馬耳東風の類語を説明していきますね。
暖簾に腕押し
意味:暖簾(のれん)を腕で押したときのように、力を入れても手応えのないさま、張り合いのない様子
こっちは一生懸命説明しているのに、なんだかまったく伝わっていない
アドバイスの効果を少しも発揮していない気がするなあ・・・
そんなニュアンスの言葉ですので、馬耳東風とすこし似ていますね(・ω・)ノ
ぬかに釘
意味:柔らかいぬかに釘を打つように、手応えがない、ききめがないこと。
暖簾に腕押しと同じ意味のことわざですね。
どんなに力をこめても、ふにゃふにゃのぬかには釘をうつことはできません。
完全に手応えなしです。
手応えのない感覚が、馬耳東風と通じるところがあるので、こちらも類語として紹介しました(^^)
蛙の面に水
意味:どんな仕打ちをされても、全く平気でいること。
図々しい人やふてぶてしい人にむけて言うことが多く、皮肉っぽいニュアンスをふくんでいます。
堂々としている方の態度に対して使うのは誤りなので要注意です(・ω・)ノ
犬に論語
意味:道理の通じない者には、何を言ってもむだであるということのたとえ。
どんなに価値のある助言も、わからない人に言っても無駄。
そんなときに使います。
馬耳東風は、意味を理解しているいないにかかわらず、聞く気のない相手に主眼をおいてつかいます。
一方で犬に論語は、相手が聞く気があろうがなかろうが、どうせ理解できないだろう・・・と、こちらが考えている時に使います。
自分か相手か・・・
どこに視点をおいているかが異なるため、完璧に同じ意味ではない2つのことわざです。
その点は注意してもらえればなと思います。
ここまでは馬耳東風の類語の紹介でした!
案外似たような言葉が多くて、日本語の奥深さにびっくりします(*´∀`)
馬耳東風と馬の耳に念仏の違いとは?
- 馬耳東風
- 馬の耳に念仏
どちらも同じような意味を持つことわざだと思いませんか?
ですが、今回あえて類語に載せなかったのには訳があります。
そもそも、馬の耳に念仏の意味は
【いくら説き聞かせても、何の効果もないたとえ】
(広辞苑参照)
となっています。
一方、馬耳東風は【人の意見や批判を心にとめないで聞き流すこと】という意味を持っています。
つまり、2つのことわざは、よく似てはいるものの、根本的なところで違いがあるのです!
- 馬耳東風=聞き流す
- 馬の耳に念仏=いくら言っても効果がない
この微妙な、けれど大きな違い。
しっかり把握しておいてくださいね(*´∀`)
対義語には四字熟語が
つづいて馬耳東風の対義語にあたる四字熟語を2つ紹介していきます(・ω・)ノ
呼牛呼馬
意味:相手の言うにまかせて、自分では逆らわないことのたとえ
相手が自分を牛と呼べば自分は牛だと思い、馬だと呼ばれれば自分は馬だと思う…
あまりにも言いなりすぎる気もするこのことわざ。
他人の発言を一向に気にしない馬耳東風とは、まさに正反対の意味といってよさそうですね(^∇^)
付和雷同
意味:自分にしっかりとした考えがなく、他人の言動にすぐ同調すること。
これ、私自身ついついやってしまうのが多いことかもしれません・・・
「あ、俺もそう思う~」
とか、特に考えず言っちゃうんですよね(ーー;)
飄々(ひょうひょう)と聞き流す馬耳東風とは、真逆の意味といえます。
馬耳東風の使い方を例文で解説
ここからは馬耳東風の使い方をもっとよく知ってもらうために、例文を3つ紹介していきます。
どんなに一生懸命説得しても、彼は馬耳東風だから言っても無駄だ。
こんなことを言われてしまったら、仕事であれプライーベートであれ、人間関係がうまくまわっていない証拠といえそうです( ;∀;)
とはいえ、
「あの人には言っても無駄!」
というシーンは少ながらずあると思います。
そんな時こそ馬耳東風の出番ですので、折を見て使ってみてくださいね(・ω・)ノ
あの人の馬耳東風としたあからさまな態度は、チームワークが乱れています。
1人でなにもかも出来る、なんて世の中そんなにあまくないですよね(ーー;)
そしてチームワーク良く計画を進めていくには、人の意見も柔軟に聞き入れる態度がとても大事です。
「あなたの言うことなんて知りません!」
といった、馬耳東風な態度を快く思わない人はたくさんいます・・・
改めて、私自身も気をつけて行きたいと思います!
さきほどのような馬耳東風な態度は、ふてぶてしく失礼にあたると思います。
仕事の悩みの大半は、人間関係が占めているといわれています。
うまく折り合いをつけてやっていくためには、時には心を鬼にして、自分の思っていることを口に出すことも大切です。
ちょっと勇気がいりますが、そんな時こそ学んだ四字熟語を活用して、スマートな表現を心掛けてみてください(^∇^)
馬耳東風な態度も時には必要!?
今回は四字熟語・馬耳東風の意味や使い方・類義語や対義語等をご紹介してきました!
誰に何をいわれてもどこ吹く風、気にもとめずに聞き流す態度。
・・・一見すると、あまり褒められた態度ではないという指摘で使われる場面が多そうです。
実生活では、人とうまくコミュニケーションをとりながら生活しないといけないですし( ;∀;)
とはいえ、人にあわせすぎてしまって疲れ切ってしまっては元も子もありません。
たまには馬耳東風な態度で、人の言うことや批判は気にせず、自分の意思をつらぬくことも大切です!
あなたの人生の主人公は、あなたであることを忘れないで下さいね(^^)
「この態度であれば絶対正しい!!!」
といった正解はありませんが、それでも、周りの人に対してだけでなく、あなた自身のためになる選択をしていってくださいね!
・・・たまには意識して、いじわるな上司の前で馬耳東風な態度、取ってみて下さい( ̄ー ̄)笑
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