有象無象の意味や読み方、使い方などについて解説していきます。実は有象無象、私達が知っている意味はほんの一面にしか過ぎなかったのです。有象無象の持つ正しい意味を、例文を交えつつ使い方と一緒に紹介していきます。

有象無象の意味、ひょっとして間違えていませんか?

 

有象無象を相手を蔑む意味で使っている方、要注意。
実はそれ、【有象無象】の意味すべてを示したものではないんです!!

 

私達が知っている気になっているのは、この四字熟語の意味の一面に過ぎなかった…
なんて、ちょっと怖い話ですね(;・∀・)

 

今回は、誰も知らない四字熟語・有象無象の本当の意味について見ていきたいと思います。

 

記事は下に続きます。

有象無象の意味

それでは早速紹介していきます。
今回は、四字熟語・有象無象についてです(^^)

 

有象無象の読み方

 

「うぞうむぞう」

 

ですね。

意味は、

 

  1. 宇宙にある有形無形のすべて。万物。森羅万象。
  2. この世のどこにでもいる平凡で種々雑多な人々。
    (明鏡国語辞典参照)

 

となっています。

 

1と2でずいぶん意味が違いますよね(;・∀・)

 

2についてですが、現在の有象無象の解釈は、こういった平々凡々な人々を指す意味に固定されているのが実際のところ。

いつの間にか、一つの意味でしか使われなくなってしまったようですね。

 

とはいえ、【森羅万象・宇宙にある有形無形の全てを指す言葉】

・・・まさか、有象無象にこういった意味があるなんて、正直私も調べるまで知りませんでした(ーー;)

 

 

意味の知らない日本語ってたくさんあるものですね。

 

由来について調べてみよう!

次は、有象無象の由来について見ていきます。

 

有象無象という四字熟語は、仏教用語の有相無相(うそうむそう)が語源となっているとされています。

ちなみに、この「有相無相」とは、

 

 

として仏教の中で用いられています。

 

  • 有相=形のあるもので目に見える物体や現象
  • 無相=形のないもので現象として顕れるものの本質

 

をそれぞれ意味しています。
ちなみに、相は姿や形を意味しています。

 

【相】が一般的に理解しにくい言葉で、【象】の方が形を表す言葉として分かりやすいことから、有相無相から転じて有象無象になったようですね。

確かに、象は象徴などに使われる形を示す言葉としての意味をあらわしていますし、こちらのほうが私達もイメージしやすいですもんね(^^)

 

有象無象の類義語にあの四字熟語!

ここで、森羅万象の類義語について見ていきたいと思います!

 

「意外とたくさんあった」

 

というのが私の印象です。(^^)

 

 

森羅万象(しんらばんしょう)

意味:この世に存在する全ての物や現象

 

地球、宇宙の中に存在するありとあらゆる物とそこで起こる全てのことをあらわしています。

 

  • 森羅=木々が限りなく生い茂っていること
  • 万象=あらゆる物を指す万物という言葉に、あらゆる現象を合わせた言葉

 

絶える事のない広い世界の中に存在する物と現象となります。

 

烏合の衆(うごうのしゅう)

意味:まとまりがなく、ただ集まっただけのような規則も統制もない集合体

 

烏合というのは、まとまりのない集団を鳥の集まりに例えているのです。

【烏合の衆】の【烏】の漢字を見てもわかるように、この鳥の集まりはカラス(烏)を示しています。

 

カラスの群れは集まっても、集団行動することはなく、それぞれが自分勝手にしているだけで統一感は一切ないです。

これを人の集団としてあらわしているのです。

・・・カラスと一緒には、なりたくないですね(;・∀・)

 

ありふれた

意味:完全に普通で注意をひかない・あまりに頻繁に繰り返されている・どこにでもある・普通で珍しくないこと

 

ここ数年、猛暑日が続き熱中症対策などの関係で、夏の風物詩でもあるイベントの中止が毎年多く聞かれます。

このような出来事も繰り返されていくと、ありふれた風景になってしまうのでしょうか?

 

平々凡々

意味:ごくありふれていて特徴がないさま

 

この平々凡々という言葉は、平凡という言葉を繰り返して意味を強調した四字熟語です。

毎日の積み重ねは大事ですが、同じことの繰り返しでは飽きてしまいます。

 

ですが、その何気ない毎日こそ、平和や幸せ、安心につながるのもまた事実。

平凡な中にも新しい発見もあるので、平々凡々な毎日を楽しんでもらえたらなと思います(^^)

 

などがありました!

次は、反対の意味を持つ言葉について見ていきたいと思います。

 

対義語・反対語は?

さて、ここで有象無象の対義語・反対語について見ていきたいと思います。

 

こちらは、辞書などを見てもわかるように、明確なものが決まっていません。

そこで、対義語と呼ぶにふさわしい、意味が最も近いものを私の方で選ばせてもらいました!

 

 

唯一無二(ゆいいつむに)

意味:この世にひとつしかないもの、存在のこと

 

 

他に同じものがなく、並ぶものがないという事をあらわしています。

【唯一】・【無二】ともに、同じものは二つとして無いという意味合いです。

この2つの言葉を重ね合わせる事で、同じ意味をより強調した四字熟語になります。

 

古くは、王様や神に対して比べるような存在がないことを表していたとされるこの言葉。

現在では、自分を大切にする場面、例えばカウンセラーの先生が患者さんに対して使う場面が多くなっているようです。

ひとつしかない存在は貴重でかけがえのない物というのは今も昔も同じなのです。

 

これが一番、対義語と呼ぶにふさわしいのではないかなと思います。

あるいは、やや弱いですが

 

 

少数精鋭

意味:選び抜かれた優秀な人を集めた集団

 

 

も挙げることは出来ます。

ただ、こちらは優秀な人を少人数集めるのではなく、少数だから精鋭集団になるという解釈もありますので、対義語としてはやはりイマイチかなっと私の中では考えています(^_^;)

 

有象無象の使い方を例文で紹介!

最後に、例文で有象無象の使い方を見ていきたいと思います!

 

ある政治家の、「こんな人たち」の発言は、国民を有象無象の集団のように扱ったのと同じであると批判が殺到しました。

 

反対派のヤジに冷静さを失ってしまったのですが、国民に向けての発言だけに選挙民を有象無象に扱ったと批判されてしまいましたね。

誰かはあえて言いませんが、ニュースでも話題になったので覚えている方も多いかと(^_^;)

 

国を動かしていく政治家なのですから、反対派を自分に取り込むくらいの器量が欲しいものですね。

 

 寄せ集めの有象無象のチームがミラクルを起こして勝ち進み、見事優勝を決め、地元は大騒ぎになっています!

 

なんだか、少年漫画などでありそうな展開です(笑)

とは言え、

 

有象無象だけど優勝できた

 

のではなく、

 

有象無象でも、精一杯練習して、強くなったからこそ優勝できた

 

のです。

奇跡は、いつだって頑張った人の上にしか降ってきません(*´∀`)

 

健康ブームで人気のサプリメント業界では有象無象の会社がはびこっているので、これからは他社との差別化が必要になってきます。

 

現在の日本は健康ブームでさまざまなサプリメントが出回っており、中には悪質な企業のサプリメントも含まれています。

実は、サプリメントは治験審査が必要なく、一定の条件さえクリアすれば誰でも販売が出来てしまうんです。

そのため、自社製品のサプリメントに対して悪いイメージを持たれないように、類似の商品を売り出している他社と、どのように差別化をして生き残っていくかを協議していくかが重要となります。

悪質が良質を駆逐してしまう事もありますので、良いサプリメント会社には頑張ってほしいです。

 

有象無象の使い方に注意!

今回は、四字熟語・有象無象の意味や読み方・使い方などについて解説していきました(^^)

 

有象無象には軽蔑的な馬鹿にした感じを思わせる事があります。

ですから、間違っても人が賑わっているお祭りのような場所で、

 

「何この有象無象のお客さん」

 

なんて言ってはいけません。
間違いなく、めちゃくちゃ怒られます((((;゚Д゚))))

 

意味合いの変化についてですが、【全てのもの】から【くだらないもの】に変わったのは、音の響きが原因だともいわれています。

「うぞうむぞう」という読み方で

 

【うじゃうじゃ・うじょうじょ】

 

など、色々なものがごちゃごちゃしていることをあらわす語感が似ていることからこのようなイメージとなってしまったんだとか…

語感で意味を微妙なものにされるとは・・・ちょっとかわいそうですね(´;ω;`)

 

とはいえ、元々の意味は森羅万象と同じです。

 

  • 森羅万象
  • 平々凡々

 

2つの側面を持つ有象無象・・・しっかり意味や使い方をマスターしてくださいね(^^)

 

言葉に関する記事

➡ 満身創痍の意味や読み方・由来や類語・対義語とは?例文で使い方も解説!

➡ 杓子定規の意味や読み方、由来や類語・対義語とは?例文で使い方も解説!

➡ 四面楚歌の意味や由来、類語・対義語・英語表記とは?使い方を例文で解説!

➡ 一朝一夕の意味や読み方・由来や対義語・類語とは?例文で使い方も解説!

➡ 朝三暮四の意味や読み方・故事成語による由来とは?例文で使い方も紹介!

➡ 危惧の意味や読み方、懸念・憂慮との違いとは?例文で使い方も解説!

➡ 多少の意味や類語・少々との違いとは?使い方を例文で解説!