高齢者向け色を使ったレクリエーションを紹介していきます。またこの記事では、レクリエーションだけでなく、色を活用して準備段階から高齢者の方の脳トレ・リハビリに鳴るような仕組みも取り入れています。色レク、一緒に取り組んでいきましょう!
色を使ったレクリエーションで、高齢者の方たちに楽しんでもらいましょう!
高齢者の方たちのレクを考える上で、実は色ってとても大事なんです。
見にくい色を使っては、そもそもレクリエーションが成立しません。
また、若い人たちが思う高齢者の好きな色は、案外高齢者の方の好みじゃなかったりします(笑)
今回は、そんな高齢者の方と関わる中で苦戦しがちな色合いを逆手に取って、色を使った脳トレにもなる高齢者向けレクリエーションを紹介したいと思います(^^)
高齢者向け色を使ったレクリエーション
今回は、色を使って楽しむ高齢者向けのレクリエーションです。
ある程度介護士として経験を積んでくると、
この色、高齢者の方は見にくいな
あ、この色ならよく見えるんだ!
というのが分かってきます。
そういった細かいところへの気遣いができる介護士の方は、素晴らしいですね(*´ω`*)
ですが、これだけでは勿体無い!
折角なら、その色・・・レクリエーションに活用しちゃいましょう( ̄ー ̄)
今回は、色を使った高齢者の方に楽しんでもらえるレクリエーションを用意しました。
普段何気なく目にしている【色】。
レクリエーションを通して、その凄さに共感してもらえればなと思います(^^)
初めに…高齢者向けの色とは
レクリエーションに入る前に言っておきたいことが一つ。
それは、高齢者向けの色と、そうでない色の存在です。
歳を重ねると、目の中にある水晶体がにごり、徐々に明るい色が見にくくなってきてしまいます。
その中でも特に影響を受けるのは
黄色
です。
黄色は明るく、目立つ為見えやすい印象を持つ色です。
しかし、高齢者の方たちにとって、この黄色は私達よりも遥かに見えにくい色となっています。
一度介護技術研修にて、高齢者の方の視界を体験する器具をつけたのですが・・・本当に黄色が見えなかったです。
体験用の危惧で用意された黄色い棒に、誤って思いきりぶつかってしまいました・・・
一瞬何にぶつかったのかも分からず、目を凝らし、じっと見つめてようやく薄ぼんやりと障害物の存在に気づく。
それくらい、見えにくいのです。
ですから、高齢者の方に向けたレクリエーションを考える時は、まず黄色の使用は考えないようにしてもらえればなと思います。
で、高齢者の方が見やすい色・好む色ですが、もちろん好みはありますが、一般的には
- ピンク
- オレンジ
- 黄緑
- 青紫
- エメラルドグリーン
- 水色
などの色です。
純色(赤・黄・青)のように、一色のものではなく、2色以上の色が混ざり合っているもののほうが、実は高齢者の方って見やすいんです。
更に言えば、明暗差があればベストですね。
白と黒
白と深緑
黄緑と紺色(こんいろ)
青と黄色
黒と黄色
といった具合に、明るい・暗い、この2色をうまく組み合わせて使ってもらえれば、更に高齢者の方に見やすく、レクリエーションを楽しんでもらいやすい形に持っていけるかなと思います(^^)
(例:白い紙に深緑色のペンで文字を書く)
さて、高齢者の方に最適な色とそうでない色がわかったところで、いよいよ高齢者向けの色を使ったレクリエーションの説明スタートです!
色当て神経衰弱
まずは、色を使った神経衰弱レクリエーションです。
早速準備物から見ていきますね(^^)
準備
こちらは、準備するものは
- 白い紙
- ペン
のみです。
紙の大きさは、A4用紙の半分くらいでいいかなと思います。
で、この紙を用意したペンで塗っていきます。
もちろんこの時意識するのは、先ほど説明したような深緑やオレンジと言った高齢者の見やすい色です。
大体5色の同じ色×4で20枚の色塗りカードがあるのが好ましいですね。
全部塗ると疲れます(笑)ので、真ん中に大きめの丸を書き、それを塗るのが良いかなと(^^)
あ、この時塗るのをリハビリの一環として高齢者の方にやってもらうのもありですね。
普通にリハビリと言うと
「何でこんなことを・・・」
という方も、
「レクリエーションで使うんです。塗ってもらっていいですか?」
とスタッフが丁寧に頼めば、意外なほどすんなりと引き受けてくれます。
これは、
高齢者の方の役割意識
意味がある行動
という、2つの点を意思聞いているからですね。
頼られることが少なくなった高齢者の方にとって、役割は本当に大事です。
私達からしたら小さなことでも、
「ああ、自分はここにいて良いんだ、誰かの役に立てるんだ」
という存在意義を再認識してもらえるからです。
また、意味がある行為というのは文字通りです。
というのも、リハビリなどで頻繁に用いる塗り絵は、ハッキリ言って高齢者の方にとっては子供の遊びです(^_^;)
それをスタッフにするよう指示されてて、
「嬉しいな~♪」
なんて思う人は極少数です。
皆さん仕方なく、あるいはリハビリだと割り切って淡々とやっているのです。
しかし、
- レクリエーションで使う
- スタッフが困っている
という理由があるだけで、単純でつまらないリハビリも、誰かの役に立つための大事な仕事に変わるのです!
・・・たとえ、やることが全く一緒だったとしてもです。
言い方、話の持って生き方一つで、リハビリやレクリエーション参加率は大きく変わります。
介護士の方は、しっかりとその点を意識した声掛けを行ってもらえればなと思います(^^)
・・・少し話がそれましたが、カードを塗ったら準備完了です。
あとは、塗った色がわからないように、塗った側を下向きにして、テーブルにカードを伏せていきます。
さあ、これでレクリエーションがいよいよ始められますね!
レクリエーション内容
レクリエーションの内容ですが、至ってシンプル!
- 伏せたカードを1枚めくってもらう
- 同じ色のカードを探し、もう一枚めくってもらう
- 当てればもう一回!外せば他の人と交代
というものです。
カードの代わりに色を用いたの神経衰弱というわけです(^^)
- 当てても交代にする
- チーム対抗戦
- カートの種類を増やす
等、工夫をこらしていけば、参加者のレベルに応じてゲームの難易度の調整が可能です。
特にカードの種類を増やすのは高齢者の方にやってもらうことで、先程あげた役割効果もありますし、リハビリとしても機能してくれます。
高齢者の方が準備~レクの全てに参加できる作りとなっているので、本当におすすめです!
色々的当て
続いては、色々的当てです。
こちらは、ボールと的があれば出来るレクリエーションとなっていて、やはりリハビリ効果も期待できるものとなっています(*´ω`*)
準備
準備するものは
- ボール
- 色付けした的
です。
的ですが、こちらは
- 白い紙を高齢者の見やすい色のペンで塗る
- ペットボトルや空き缶に巻きつける
これで完成です。
出来れば3~4種類の色を用いて、的は合計10数本くらいあるのが好ましいです。
こちらも、是非高齢者の方に準備を手伝ってもらって下さい(^^)
色を塗る
的を作る(紙を巻き付ける)
的を並べる
と、役柄はいくらでも増やすことが出来ます。
場合によっては、新聞紙を丸める作業=筋力アップ・握力アップリハビリにもなる作業を取り入れ、ボールも作ってもらうのもありですね(^^)
手を動かすことが脳トレにもなり、手指も健康に。
そうすれば出来ることが増え、リハビリ・ADL向上につながっていく・・・
と、このレクに参加してもらえばもらうほど、高齢者の方たちがどんどん元気になるというわけです!
レクリエーション内容
レクリエーションの内容ですが、基本的には的当てと一緒です。
ただし、違うのは的に色があるという点ですね( ̄ー ̄)
- 的を並べる各色の的がバラけるように
- 高齢者の方に、的から少し距離をとった場所に席を用意
- その席から、的に向かってボールを投げてもらう
- 倒す的は、スタッフが指定した色の的のみ
- それ以外を倒すと、得点にならない
というものです。
ただの的当てだと、単純すぎてつまらないと感じる高齢者の方が徐々に増えてきます。
逆に難しくしすぎると、
- 認知レベル
- 身体能力
の違いにより、参加者内でレクの出来に大きな成果がでてしまいます。
しかしこのレクなら、
- ボールを投げ的を倒す簡単さ
- 指示された的を倒す難しさ
が同居しているため、誰でも楽しめて、かつ参加者の得点が平均化し、殆ど差がなく終わることも多々あります。
また、普段中々活躍できない方が意外な活躍を示せる機会も得られるレクなので、是非利用者・入居者のレベルが異なるデイサービスや施設にて実践してもらえればなと思います(^^)
カラー玉入れ
最後は、カラー玉入れです(^^)
こちらも基本的には先程の色々的当てと一緒ですが、更に簡単なルールに仕上げたものとなります。
準備
準備するのは、
- 2色のカゴ
- 2色の玉
のみです。
カゴは、小さいダンボール箱に白い紙を張り、それを塗ってもらうと良いですね。
オススメは
- ピンクと青紫
- オレンジと水色
のように、高齢者の方が見やすくて、かつ色の違いがすぐに分かるものです。
マーカーペンで色塗りするのは、案外重労働です。
高齢者の方に1度でやってもらわず、半月くらいかけて作るつもりで、気長に取り組んでもらえればなと思います(^^)
また、玉の方も色塗りするわけですが・・・こちらはやや難しいですね(;・∀・)
100均のカラーボールで上記した色のカラーボールは揃っているので、それらを購入するのが一番簡単です(笑)
あるいは、玉を新聞紙玉のみにすることでもこのレクは楽しむことが可能となっています( ̄ー ̄)
さて、気になるルールは以下のとおりです!
レクリエーション内容
レクリエーションの内容ですが、
- カゴ2つを真ん中に置く
- カゴを囲むように、少し大きめの丸を描いた椅子配置をする
- カゴの色でチーム訳を行なう
(男女・年齢・誕生月などで) - 全員にボールを数個持ってもらう
- 自分のちーむの色のカゴにボールを投げていく
- より入った玉の数が多いチームの勝利
となります。
このレクは、
色付きのカゴに、同じ色のボールを入れる
カゴの中のボールが多いチームが勝ち
と、2種類のルールで遊ぶことが可能です。
ある程度レベルの高い高齢者の方たちなら、カゴ・玉ぼ色を組み合わせて難易度を上げたレクが楽しんでもらえます。
普段の玉入れとは少し違い、相手チームのカゴという邪魔なものもありますので、難しさもあり、その分盛り上がります(^^)
一方、利用者・入居者の方に能力に差があるなどの場合は、シンプルに玉を自分チームのかごに入れるという方法も。
これだけでも、ただの玉入れより断然楽しんで高齢者の方たちに参加してもらえますよ♪
色を活用した高齢者向けレクを作ろう!
今回は、色を使った3種の高齢者レクリエーションを紹介しました。
あまり意識していませんが、色を意識することで
高齢者の方が見やすくなる
参加しやすくなる
レクリエーションの難度を上げれる
同じレクでも、内容を掘り下げられる
等、多くの工夫をこらし、もっともっと楽しいレクが作れるようになります。
また、準備などに高齢者の方を取り込むことで、リハビリ・脳トレとしての側面も活用することが可能です。
レクリエーション=スタッフが準備はもう古いです。
準備段階から一緒に作業し、役割意識を持ってもらう。
レクの準備は、同時に高齢者の方の生活リハビリの時間でもあるのです。
その点を意識して取り組んでみてくださいね(^^)
色はうまく使えばレク+脳トレの効果も発揮してくれる、非常にありがたい要素です。
ぜひぜひ、積極的に色を意識したレクリエーションを考え、日々の流れに取り入れていきましょう!
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