いろはにほへと ちりぬるを・・・この記事では、「いろはにほへと」から始まるいろは歌の意味や読み方、覚え方について紹介していきます。この歌、意外と怖いです。
いろはにほへとの意味、知っていますか?
実はこれ、とっても怖い意味が秘められていたんです・・・
「いろはにほへとちりぬるを・・・」
いろは歌と呼ばれるこちら、中学や高校で習った覚えのある方も多いのではないでしょうか。
なんとなく耳には残っているのですが、その意味を尋ねられると答えられる人は少ないです。
今回は、このいろはにほへとの意味に隠された怖い真実をあなたにお伝えしていきます・・・
いろはにほへとの意味
それでは、早速紹介していきます。
今回はいろはにほへとの意味や読み方、覚え方についてです。
実はこの言葉、意味がとっても怖いと噂されているんです・・・
段々と暑くなっていくこれからの季節、まさにピッタリの記事と言えるのではないでしょうか。
さて、あなたはこの『いろはにほへと』がそもそもどういった物なのか知っていますか?
これはいろは歌と言われている歌の一節です。
多くの方は、このいろはにほへとと言う言葉や歌を聴いたことがあっても、肝心の意味についてはほとんど理解していません。
当然私も知りませんでした(^_^;)
ですが、高齢者の方との会話のネタになればと思い調べてみたところ・・・
怖い
としか表現のしようがない、歌に秘められた真実を知ってしまったのです。
この記事を書いているのは6月半ばなのですが、背筋がぞくっとして寒くなってしまいました(笑)
とはいえ、折角知ってしまったので、他の人にも知ってもらおうと思い、今回の記事を書きました。
あなたがイメージしているいろは歌とは全く違う、新しい側面が見えてくるかもしれませんよ。
いろは歌の意味が怖い・・・
タイトルにもあるとおり、いろは歌の意味は正直怖いです(^_^;)
ですが、ここまで読み進めてくれた方は、それを承知でなお意味を知りたいという勇気ある方だと思います。
ですので、私も全力を持ってその意味をお伝えしていきます。
そもそも、いろはにほへとから始まるいろは歌には、まだまだ長い続きがあります。
まずは、その部分を紹介していこうと思います。
いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす(ん)
これが、本来のいろは歌です。
全部で47語からなら短い歌となっています。
この歌の凄いところは、なんと仮名文字47つ全てを1度ずつ使用して、歌を完成させてしまっている所です!
ちなみに現代では、最後に『ん』を付ける傾向にあるので、()にて閉じて『ん』も付けさえてもらっています。
さてこの歌ですが、一体どういった意味があるのでしょうか。
一節ずつ解説していきたいと思います。
- いろはにほへと ちりぬるを
これを漢字に直すと - 色は匂へど散りぬるを
となります。
意味は、
『香りがよく、色も美しく咲き誇っている花も、やがては散ってしまうのに』
です。
これは、仏教で言う【諸行無常】を表しています。
もう少しわかりやすくなるよう、私の解釈で意訳させてもらうと、
『花はどんなに香りよく、また美しく咲き誇っていたとしても、やがては散ってしまうように、どんな幸せもいつかは色あせてしまう』
と言う風になります。
なんだか、この時点で余り幸せそうな意味ではありませんね(^_^;)
では、次の節を解説します。
- わかよたれそ つねならむ
これを漢字に直すと - 我が世誰そ 常ならぬ
となります。
意味としては
『この世に生きている私たちもまた、永遠に生き続けられるわけではない』
となります。
なんだか、寂しい言葉のように思えますね。
これは仏教で言う【是生滅法】を意味している節です。
もう少し分かりやすく意訳させてもらうと、
『この世に生きている私たちの人生は、どんなに華やかな物でも、あるいはどんな悲惨な物であっても、いつかは変貌し、壊れていってしまう。
全てがこの世に元々存在しない幻想に過ぎないのだから』
となります。
ここまでで半分ですが、すでに明るい意味の歌ではないことは明らかですね・・・
さて、3つめの節の意味も解説していきます。
- うゐのおくやま けふこえて
漢字に直すと - 有為の奥山 今日超えて
となります。
こちらの意味は
『この無情とも言える有為転変(常に変わりゆく)の深い迷いの山を越えて』
です。
更にわかりやすく意約させてもらいますと、
『怒りや嫉み、愛や憎しみ。欲望や希望、幸福も不幸も全て、実態のない幻想でしかない。
心の奥にある、実態のないものにとらわれている煩悩を今日、克服して空を悟る。』
これは、仏教で言う【消滅滅已】を指しています。
この3節目にて、悟りを開いたようですね。
そしていよいよ、4節目、最後の節になります。
- あさきゆめみし ゑひもせす(ん)
漢字に直すと - 浅き夢見じ 酔ひもせず
となります。
意味としては
『儚い夢は見ないし、空想の世界に酔う事もない』
これを意訳すると
『悟りの世界に至ることで、もはや儚い夢を見ることもなくなった。
仮初めの世界に酔いしれることもない、安らかな心境に到達することが出来た』
となります。
この最後の節は、仏教で言うと【寂滅為楽】を示唆しています。
『香りがよく、色も美しく咲き誇っている花も、やがては散ってしまう。
この世に生きている私たちもまた、永遠に生き続けられるわけではない。
この無情とも言える有為転変(常に変わりゆく)の深い迷いの山を越えて、
儚い夢は見ないし、空想の世界に酔う事もない悟りの世界に至ることが出来た』
最初から最後まで訳すと、このような意味の文章となります。
世の中は色即是空、つまり【全ての物は仮初めの形こそ持っているが、その本質は空であり、決して不変の物ではない】という意味です。
仏教の本質を表している歌、それが本来のいろは歌の意味だったのです。
これは、確かにある意味怖いですね(^_^;)
特に、最も有名な『いろはにほへと ちりぬるを』は、【全ての物はいずれ滅んでしまうのに・・・】と言う盛者必衰の理(ことわり)を説いた物です。
お化けのような怖さではありませんが、なんというもの悲しい、少しさみしげな怖さですね。
とは言え最後まで読んでいけば、悟りに至るためのヒントとも言うべき仏教の思想に触れることが出来る歌です。
今回は、初めての方でも分かりやすいようにかなり無理矢理な訳をさせてもらっていますので、もっと興味のある方は是非詳しく解説した文献を探してみて下さいね(^^)
読み方
さて、このいろは歌の読み方についても紹介していきます。
いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす(ん)
がいろは歌の原型でありますが、このままでは正直読みにくいですよね(^_^;)
そこで、わかりやすく読めるように直していきますと、
いろはにおえど ちりぬるを わがよたれぞ つねならん
ういのおくやま きょうこえて あさきゆめみじ よいもせず
となります。
所々濁音が入っていますので、少し読みやすく感じますね(o^^o)
古文の物を読むときのコツは、現代語表記にまず直すことです。
いくら頭の中で読もうとしても、文字の方がインパクトが強いので上手くいきません。
慣れないうちは手間であっても、必ず自分の手で現代語に直して文章にしておきましょう。
覚え方
最後は、いろは歌の覚え方についてです。
これをそのまま覚えようとすると、かなり苦戦するのではないでしょうか(^_^;)
そこで登場するのが、先程直した漢字のいろは歌です。
色は匂へど 散りぬるを
我が世誰そ 常ならぬ
有為の奥山 今日超えて
浅き夢見じ 酔ひもせず
これに、先程の現代語に直した読み方を当てはめていきます。
すると完成するのが
色は匂えど 散りぬるを
我が世誰そ 常ならん
有為の奥山 今日超えて
浅き夢見じ 酔いもせず
というものです。
これなら、ひらがなよりも読みやすいですし、現代語に直してあるため覚えやすくもありますよね(^^)
いろは歌をそのまま覚えるのは、現代人にはかなり難しい物があります。
まずは、現代語訳したこちらから覚えてみてはいかがでしょうか。
日本の文化に触れてみよう
いかがだったでしょうか?
今回は、いろはにほへとの意味や読み方、覚え方について紹介してきました。
なんとなく耳に残っているいろは歌が、まさかこんな意味だったなんて・・・
確かに怖い意味とも言えますね(^_^;)
ですが、実際は仏教の思想を説いた歌であり、かなり深い意味を有した歌とも見て取れます。
沢山の物や情報にあふれかえっている現代人にとって、この歌から得られる物は案外多いと言えそうです。
お時間があれば、辞書を片手にこのいろは歌を訳してみてはいかがでしょうか。
日本の古き良き伝統と、その思想に触れてみる良い機会になりますよ(^^)
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