車いすの方でも出来るレクリエーションって案外考えるのが難しいですよね。この記事では、車いすでも関係なく楽しめる簡単レクを6つ紹介していきます。

車いすレクリエーション

高齢者の方にとって第2の足とも言えるのが『車いす』ですよね。
今回は、そんな車いすの方でも出来る簡単楽しいレクリエーションについて紹介です。

施設入居の方は特にそうですが、多くの高齢者の方は車いすを活用しています。
にもかかわらず、車いすの方でも出来る・楽しめるレクリエーションというのは意外なほど行われていません。

「車いすの方はちょっと難しいかも」

「スペースがないから、車いすの方は個別レクで」

こういった声を介護現場でもよく聞きますが、本来会ってはならないことです。
どんな方であっても楽しめるレクを提供してこそ本当の介護士というもの。

車いすの有無に関係ない、みんなが楽しめるレクについて見ていきます。

車いすでも出来るレクリエーション6選

今回紹介するのは、車いすの方でも出来て、かつ楽しめるレクリエーションです。
多くの施設では、車いすの方もレクリエーションに参加しています。

しかし、それはあくまで参加しているだけであって、メインで楽しんでいるとは言えない状況です・・・
今回のレクは車いすの方も、勿論それ以外の方もみんなが楽しめるレクリエーションとなるよう心がけて作成しています。

どうか参考にしてみて下さいね♪

茶碗玉入れ

車いすの方のレクリエーションを考える際には、基本的に上肢、つまり腕などの力を使うものを考えてく必要があります。

このレクは軽いボールを投げて茶碗に入れるだけというとってもシンプルなものとなっていますので、車いすの方であっても問題なく楽しく参加できます。

「すこし簡単すぎるのでは?」

と思うかもしれません。
ところがこのレク・・・かなり難しいです(^_^;)

というのも、ボールを少し工夫するだけで全然玉が入らなくなってしまうからなんです。
私がこのレクリエーションで使用をお勧めしているボールは

ピンポン球

です。
卓球で使っているものより、100均ショップで6個入りしているような少し質の悪いものがおすすめです。

というのも、この100均のピンポン球・・・余り跳ねないんです。
普通のものを使うと跳ね過ぎてしまい、少し難しくなりすぎてしまうんです。

そこで、少し出来の悪い100均製ピンポン球を進めているのです。
無理に購入する必要はなく、新聞紙を小さく丸めたものでも十分楽しめますので、施設に準備がない場合はこちらをどうぞ♪

的として狙う茶碗は、こちらも良いものでなくどこにでもあるプラスチック製品の茶碗・汁椀で十分です。
このプラスチック製というのが重要で、ピンポン球がかなり跳ね返るんです。

そのため、ダイレクトに狙っては茶碗の中で跳ねてしまい玉が入らないのです。

車いすの方の多くは身体能力がやや落ちてしまっている傾向にあります。
このレクは、そういった少し筋力の低下した方が、ゆっくり茶碗を狙って初めて成功するような仕組みとなっています。

  • 体力のある方は力加減
  • 車いすの方は届かせることを

それぞれ意識してもらえば、誰でも適度な難易度の中でレクを満喫していただけます。

輪投げ

シンプルな輪投げも車いすの方たちが純粋に楽しめるレクリエーションです。
輪投げの何がオススメかというと、誰がやっても適度に難しいというところです。

車いすの方に対しての支援で大事なことの一つは、失っている自信を取り戻してもらうことです。
勿論全員ではないのですが、車いすの方は

歩けない

好きな場所に自分の意思で行けない

といった経験が重なり、自分自身への自信や信頼を失ってしまっています。
そういった自信は、人と比べても自分は劣っていないと実感してもらうことで回復していくものです。

輪投げレクはまさにハンデなし、他の方との真剣勝負です。

遊びのようにも思えますが、こういった小さな出来事での小さな勝利の積み重ねがやがてその人の自信という大きな財産を作り上げてくれることのです。

是非、車いすの方たちがいる場合には輪投げレクをどんどん取り入れていってもらえればなと思います。

➡ 輪投げレクはこちらで紹介中!!

スリッパ飛ばし

先ほど、基本的には腕の力を活用するレクを用いるべきと言いましたが、あくまで『基本的には』です。
このレクリエーションは、そんな基本以外のものとなります。

文字通り、スリッパ飛ばしです。
足にスリッパを履いてもらい、足を振って飛ばしてもらうものです。

多くの方の勘違いの一つに、

「車いすに乗っている人は足をつかえない」

というものがあります。
それは違います。

あくまで歩けない、あるいは歩行が危険なため車いすを活用しているだけの人がほとんどです。
その人たち全員が足が動かないわけでは決してありません!!

車いすに乗っている方にあえて足を使うレクを楽しんでもらうことで

  • 足のリハビリ・筋力トレーニング
  • 足を使えるという自身の獲得

が期待できます。
こちらも是非毎日のレクに取り入れてもらえればなと思います。

ちなみにこのスリッパ飛ばし、飛距離を競ってしまったら筋力がある方、体力がある方が勝ってしまいます。
ですので、床にロープやビニールテープで輪を作りそこに入ったら○点といったルールを採用すると良いでしょう。

距離が長いところだけでなく、座っているところにほど近い場所にも高得点を配置していれば、筋力に関係なくみんなが楽しめるレクリエーションの完成です。

鬼退治玉入れ

玉入れです。
ですが、ただの玉入れではありません、鬼退治です!!

といっても本当に鬼はいませんので、それに見立てたものを倒すゲームです。

オススメは、背が高いいらなくなった鞄掛けです。
その鞄掛けの片方だけに大きめのかごを2個引っかけておきます。

後は、そのかごに向かってひたすらボールを投げてもらうだけで、重さが偏った鞄掛けはすぐに倒れてしまいます。

玉が軽いとかごが倒れないこともありますので、テニスボールや大きめのビニールボールなど少し重めのものを活用してみて下さい。

ただし、体力のない方には新聞紙の球を投げてもらいましょう。
重すぎるものを投げると方や肘を痛めてしまうことにもなりかねませんからね(^_^;)

けがが怖いときは、あらかじめかごの中におもりを入れておくと、軽いボールであっても簡単に倒すことが出来ます。

爆弾ゲーム

名前は物騒ですが・・・
実際は、簡単かつ楽しい、しかもいすに座ったまま行えるまさに高齢者施設でのレクリエーションのために作られたようなゲームです。

ルールは

  1. 高齢者の方たちに輪になって座ってもらう。
  2. 車いすの方はそのまま、他の方は用意したいすに座ってもらいましょう。
  3. 誰か一人の方にば爆弾役のボールを持ってもらって音楽スタート!
  4. 音楽が鳴り終わる迄順番にボールを回していってもらいます
  5. 音楽が止まったとき、爆弾を持っていた人が負け

本当にシンプルなルールですよね。
音楽は1分や30秒など時間指定で止めるようにしておくと、高齢者の方たちの不満も少なくなります。

「簡単すぎる」

という場合は全員にスプーンを持ってもらい、回すものをピンポン球に変更します。
後は、スプーンからスプーンでボールを回していってもらいましょう。

手からスプーンに変えるだけで、一気にゲーム難易度が跳ね上がります。
高齢者の方たちのレベルに応じて好きな方を選んで下さいね。

爆弾は黒いビニールテープでぐるぐる巻きにするだけでかなりそれっぽい感じになりますよ!

クイズ問題

体を全く使わないレクリエーションもたくさんあります。
これなら、身体能力には一切関係ありませんよね。

オススメなのはクイズ問題です。
頭を使う問題は

  • 脳トレ
  • 認知症予防
  • 正解することで自信の獲得

など様々な効果が期待できます。
どんどん取り入れていったもらえればなと思います。

一番良いのはマルバツクイズです。
マルバツクイズは、言ってしまえば勘でも正解できます。

ですが、たとえ偶然であっても

「自分の力で正解した」

という事実そのものが自信獲得につながっていくのです。
そのため、余り難しいクイズよりも、2択のマルバツクイズ位がちょうど良いというわけです。

➡ 高齢者向けマルバツクイズ問題

車いすだって関係ない!!

車いすでも出来るレク

いかがだったでしょうか?
今回は車いすの方でも出来るレクリエーションということで、簡単楽しいレクリエーション6種を紹介させてもらいました。

車いすの方でも楽しめるレクを行う際には

  • 車いすであることをハンデに感じさせない
  • 誰でも平等な難易度を感じる
  • 思う存分楽しめる

この三つの視点を欠かさないことが重要です。

車いすであっても関係なく思う存分楽しめる。
この視点は決して欠かさないようお願いします。

車いすでも出来る、というより車いすであっても本来関係はないはずなんです。

移動手段が歩行から車いすに変わった。

私たちと車いすの方との違いなんてこれだけです。

ですから、どうかレクリエーションを考える方は、一部の人しか楽しめないものでなく、施設ならその施設に入居する方すべてが楽しめるレクを考えていって下さいね(o^^o)

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