今回紹介するレクリエーションは、室内ゲーム7種です。今回のレクもとにかく簡単、誰でも参加できるをコンセプトに作ってあります。室内で行うということで、なるべく少ないスペースで行えるレクを心掛けています。楽しい室内ゲームをどうぞ♪
高齢者の方のレクと言えば、
- 簡単
- 誰でもできる
といった所にばかり目が行ってしまいがちです。
勿論、その2点が重要なのは言うまでもありません。
ですが、そこばかりに目が行ってしまうと、誰でもできるけど誰も楽しくないレクリエーションを行ってしまうことになりかねません。
何も楽しくないレクになんて参加したくないですよね。
それは、高齢者の方であっても若い人であっても同じことです。
今回は、簡単で誰でもできるけど盛り上がる!室内で、しかもゲーム感覚で楽しく行えるレクリエーションについて紹介していきたいと思います。
高齢者の室内レクリエーションゲーム7つ
それでは、早速室内レクを紹介していきます。
今回皆さんにお伝えするのは、高齢者施設の方にオススメの室内レクリエーションゲーム7つです。
あえて『ゲーム』とつけたのは、普段紹介しているレクリエーションよりもよりゲーム性、つまり楽しいということに重点を置いたレク内容となっているからです。
高齢者施設のレクを見ていますと、楽しくて自ら参加している方よりも
- 言われたからとりあえず参加している
- リハビリと割り切っている
- 職員に気を使っての参加
という高齢者の方たちが多いんです。
高齢者の方たちのために行っているはずのレクリエーションが心理的な負担につながっている・・・
これほど悲しいことはありません。
レクリエーションは楽しいもの
これこそが、本来あるべき形ではないでしょうか。
今回の記事では、原点に返ってとにかく高齢者の方たちが明るく楽しく参加できるよ工夫したレクリエーションゲームを紹介していきます。
勿論、大事な視点である
- 簡単
- 誰でも参加できる
は忘れていません!!
是非、施設内でのレクリエーションを考える際の参考にしてもらえたらなと思います。
誰が呼んでいる
このレクリエーションは、必要なものはたった一つ
耳
です。
つまり、声を聴いて、だれの声かを当てるというレクリエーションです。
馴染みの職員数名が壁の裏などから声を出します。
その声を聴き、高齢者の方たちに誰の声なのかを当ててもらうというレクリエーション。
ルールは簡単ですし、声が聞こえれば誰でも行うことのできるレクリエーションです。
しかも、室内で座ったまま、体を動かすこともないので本当にお手軽なレクリエーションとなっています。
また、動物の鳴き声などをCDで流してどの動物の声かあててもらうという応用も可能です。
とにかく簡単、しかもお手軽にできるという点で高齢者施設のレクリエーションとしておすすめしています。
高齢者の方にも声出し役をしてもらいたいところですが、声がうまく通らなかったり、利用者間同士で名前をあまり知らないといった問題が発生しかねません。
よほど適任の方がいない限りは、職員か動物の声、あるいは人気歌手(北島三郎さん、氷川きよしさんなど)の歌を流して当ててもらう内容にするのが無難ですし、盛り上がりも上となっています。
当てろ!!30秒!
こちらもシンプルです。
名前の通り、30秒ピッタリを当ててもらうゲームです。
ストップウォッチを止めてもらうなどではなく、30秒立ったと思ったところで手を挙げてもらいます。
これなら手が不自由な方でも問題なく参加できますし、手が動かない場合は足を浮かしたり声を出して合図を貰うことも可能です。
簡単で誰でも参加できるゲームではありますが・・・知っての通りかなり難しいです(-_-;)
ですが、その難しさは誰でも等しく、同じ難易度の問題に取り組んでもらうことができるので、参加した方全員に楽しみながらレクリエーションに参加してもらえます。
こちらは是非職員も一緒になって参加してください。
恐らく、職員の方でもかなり時間のずれが生じてしまうこともあるはずです。
本気でやって、高齢者の方が職員に勝つ。
これが一番盛り上がりますし、高齢者の方達も手加減なしで全力で向かってきてくれるその気持ちが一番うれしいようです♪
目指せ、ゴミ捨てマスター
ゴミ箱に、丸めた新聞紙を投げ入れる
言葉にしてしまえばこれだけのレクリエーションです。
シンプルです、ルールも簡単です。
ですが、これ、
めちゃくちゃ盛り上がります!!
大事なのは
- あまり大きくないゴミ箱を用意する
- 投げる球をこれでもかと言うくらい用意しておく
の2つです。
ただ球を投げ、入ったら
○○さんすごいですね~♪
とほめる。
こういったレクリエーションが本当に多く行われています。
保育園・幼稚園ならこれでもいいのかもしれません。
子供ができたことに対して褒めてあげれば、うれしいですし、喜んでもらえます。
ですが、80年、90年生きた方に対して子供に対する言葉遣いを用いてほめる介護士が本当に多いです。
高齢者の方たちは、介護士よりずっと年上で、人生経験があり、頑張って生きてきたという誇りを胸に抱えています。
そういった方たちが「凄いですね~」とほめられて、本当に心から嬉しくなるでしょうか?
・・・ならないでしょう。
これは絶対にやめてください。
私たちが接しているのは、人生の大先輩です。どうかそのことを胸に刻んでおいて下さい。
さて、少し脱線してしまいました。
このレクリエーションの良いところは、
入れにくいゴミ箱に、笑ってしまうくらい大量の球を投げつけるという行為そのものにあります。
やってみると分かるのですが、ゴミ箱やその周りが新聞の玉だらけになっていく様子は、見ているとなんだか楽しくなってきます。
シンプルなこと=ゴミ箱にごみを入れる、という行為に熱中するだけですが、これが本当に面白いんです。
そこに、下手な称賛はいりません。
ただシンプルで、単純なゲームの場を提供する。
これもまた、介護士の立派な仕事の一つです。
風船運び
風船をゴールまで運ぶゲームです。
はい、これもシンプルですね♪
やり方はいくつかありますが、
- うちわの上に風船を乗せて運ぶ(一人用)
- 数人で新聞紙を広げ、その上に風船を乗せる
- 一列に座った高齢者の方たちのバトンリレーで風船を運んでいく
等があります。
3は全員がうちわを持ち、うちわからうちわへと風船を手渡していくようにすればゲームの難易度も適度に上がり更なる盛り上がりを起こすことができます。
1・2はやや元気な人向けですが、あえて全員が車いすに乗ってこのレクリエーションを行うことも可能です。
そうすると、普段から車いすに乗亭る方のほうがむしろ有利になり、普段レクでいい成績を出せない方も1位になったりします。
いくつになっても、やっぱり1位はうれしいもの。
露骨にほめる必要はありませんが、是非司会の方は1位の方に一言、ねぎらいと称賛の声をかけてもらえたらなと思います。
積み上げろ、空き缶タワー
- 空き缶をたくさん集めてきて
- 空き缶を積み上げる
これがこのレクリエーションのルールであり、全てです(笑)
最近のレクリエーションの本などを見ていると、たいへん凝った内容のものがたくさんあります。
これはこれで凄い楽しそうですし、脳トレやリハビリといった様々な要素が複雑に絡み合った素晴らしいレクとなっています。
ですが、少し内容が複雑すぎることもあるのが正直なところ・・・
複雑なレクは確かにできる方にとっては楽しいものです。
脳トレにもなるし、出来た時の達成感はたまらないものがあるでしょう。
ですが、それが得られる方はごく一部の方のみです。
それでは、施設でのレクとしては失格です。
1人でも多くの方が参加できて、少しでもルールが単純なものにする。
これこそ、多くの高齢者の方たちに楽しんでもらうレク作成の、何よりのポイントなのではないでしょうか。
と言うわけで、あとはひたすら空き缶を積み上げてみてください。
ただし結果は気にしすぎないように!!
競争が目的ではありません。
そこそこ難しいものを、ただ真剣に行う。
そこに楽しみがあり、一人一人のベストを尽くすことで得られる満足感があるのです。
・・・実際、かなり難しくかつ面白いので、職員の方もぜひ試してみてくださいね♪
空き缶が崩れた時すぐ職員が駆けつけられるよう、少数のグループでメンバーを変えつつ行うのがおすすめです。
万が一にも事故やけがの発生があってはなりません。
傘玉入れ
高齢者の方たちに袁家に置いた椅子に座ってもらう
- 中心に開いた傘を置く
- 傘に向かってもっている球を一斉に投げる
シンプルですが、傘がゆらゆらと揺れ動くので球が意外と入らないという、案外難易度の高いゲームです。
地味に難しいですが、こちらも多くの方に楽しんでもらうことができるレクリエーションでもあります。
球を2色で色分けしておけば、1ゲームごとに競争することもできます。
球を一斉に投げるので、たとえ傘に入らなくてもだれの目も気になりませんし、誰かにミスを攻められるような心配もありません。
勝ったほうも負けたほうも楽しめるレクリエーションゲームとなっています。
○○しりとり
室内レクの定番と言えば、しりとりですよね。
ただし、ただのしりとりでは面白くないということも・・・
そんな時おすすめなのが、
○○しりとり
です。
○○の部分には
- 動物
- 食べ物
- 3文字
等を入れてください。
つまり、何らかのルールをプラスしたしりとりを行うのがこのレクリエーションの醍醐味ということです。
しりとりの脳トレ効果は各所でいわれているわけですが、例え脳に良くとも毎日同じしりとりでは飽き飽きしてしまいます。
それなら、毎回ルールを変えて、飽きないように工夫を行なえばいいのです。
このしりとり、是非職員さんも参加して下さい。
・・・高齢者の方たちの実力にきっとショックを受けるでしょう(笑)
私が勝負を挑んな高齢者の方は、頭に辞書が入っているのでは?と疑ってしまうほど博識で、すらすらと言葉が出てきました。
はっきり言って、完敗です(^^;)
塗り絵や漢字書き取りと言ったシンプルな脳トレに飽き飽きしている方、言葉遊びが好きな方にオススメのレクリエーションです。
是非職員さんも一緒に行い、脳の活性化を行ってくださいね♪
しりとりについてはしりとり必勝法と言う記事で詳しく取り上げていますので、ぜひ目を通してみてください♪
簡単で誰でも参加できるレクを
いかがだったでしょうか?
今回は、高齢者施設内で楽しめるレクリエーションということで、室内ゲーム7つを紹介させてもらいました。
上の7つのレク全てに言えることですが、
とってもシンプル
です。
そして、
多くの方に参加してもらえるゲーム型レクリエーション
となっています。
レクリエーションも考えれば考えるほど深みにはまってしまい、本人は一生懸命考えたつもりでも、ルールが複雑すぎて誰もついてこれなかったり、逆に簡単すぎて子供だましだと高齢者の方たちを怒らせてしまうこともあります。
そんな時は、一度考えをリセットして下さい。
深呼吸して、もう一度
このレクリエーションは誰に提供するものか
と自問自答して下さい。
そうすれば、必ず答えは出てくるはずです。
- 簡単
- 誰でも参加できる
この視点さえ忘れなければ、あとは経験さえ積めば必ず良いレクが出てくるはずです!!
レク1つ考えるのに2時間かかっていた私が、そして今ではある物即興でレクを考えられるようになった私が、自信をもって保証します♪
それでは、今回の室内ゲーム型レクリエーションが、一人でも多くの高齢者の方の笑顔につながりますように!