一夜飾りを知っていますか?門松、神棚などの正月飾りを大晦日に飾る行為を指すのですが、実はこれしてはいけないことなんです。一夜飾りの意味と正月飾りを一夜飾りにしてはいけない理由をお話しします。
皆さんは、一夜飾りと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?
あまり聞き覚えのない言葉だと思います。
この一夜飾り、絶対にしてはいけないと昔から言われている行為の一つです。
特に正月などでは可能な限り避けて通るのが吉と言われているほどの行為です。
いったい何故、この一夜飾りをしてはいけないのでしょうか?
今回は、そもそも一夜飾りとは何なのかということと、正月飾りを一夜飾りにしてはいけない理由について説明していきます。
一夜飾りとは
そもそも、一夜飾りとはいったい何なのかご存知でない方も多いと思います。
僕自身、例によって施設の高齢者の方たちに教えていただくまでそんな言葉知りませんでした(^^;)
一夜飾りとは、門松や正月飾りと言ったお飾りを元旦に飾り付けることを指す言葉です。
つまり、名前の通り正月の一夜前に飾り付けを行う行為を指した言葉と言うわけです。
なんとなく一夜飾りを聞いたことのある方は、してはいけない事だというのは知っていても、それが何故なのかについてまでは知らないのではないでしょうか。
昔から避けられてきた一夜飾り、避けられている本当の理由についてお話ししていきます。
何故正月飾りを一夜飾りにしてはいけないのか
前日に飾り付けをして正月にはちゃんと間に合っているんだから、一夜飾りで良いじゃないか
このように思う方もいると思います。
ですが、一夜飾りを行ってはいけない理由は
前日にするのは間に合わないかもしれないから
といった単純な理由などでは決してありません。
そこには、神様に対して敬意を払う昔の人たちの人柄がしっかりと刻まれていたのです。
一夜飾りは神様に失礼
正月飾りはそもそも何のためにするのか。
こちらの記事にて書いていますが、正月飾りとは本来歳神様を迎え入れるための大事なお飾りを用意する行為なのです。
そして、歳神様が来るのはなんと正月ではなく大晦日の朝だったのです!!
歳神様、まさかのフライングでのご到着です(笑)
ですので、大晦日のお昼や夜に飾りつけを行う一夜飾りでは、もてなすはずの歳神様の到着に間に合わなくなってしまうということです。
そのため、正月の一夜飾りは決してしてはいけない、神様に失礼だからと昔から言い伝えられてきたのです。
門松や正月飾りはすべて歳神様を迎え入れ、歓迎の意を示すためのものです。
そして同時に、歳神様に『ここに来て下さい』とお伝えする道案内のための看板の役割も果たしてくれているのです。
ですので、大晦日の朝に正月飾りがないということは
この家は、神を迎え入れる意思はないんだな
という思いを伝えてしまうことになり、その年一年は歳神様がいない状態での一年を過ごす羽目になってしまうのです。
ちなみに、何故歳神様がフライングして新年前日の大晦日にやってくるのかと言うと、サラリーマンの異動における定例行事
申し送り
のためだそうです。
前日から各家を訪問し、その年一年の各家々の情報を前担当の神様に教わり、より良い繁栄をもたらしていけるよう話し合いを行ってくれているのです。
ありがたいものですね。
出来れば、大晦日には申し送りを終え帰っていく歳神様に一年間のお礼の言葉をお伝えしてあげてくださいね。
神様でも人でも、お礼を言われて嫌な人はきっといませんからね♪
ちなみに、正月飾りを行う上で最も縁起のいい日にちと、してはいけない日にちについても書いていますのでこちらも参考にしてみてくださいね。
葬式と通じるから
また、一夜飾りは葬式と深い関連があるからしてはいけないと言う人もいます。
特に医療技術の発達していなかった昔に顕著なのですが、突発的な不幸により人が亡くなった際の急な葬式と言うのは良くある話です。
その際には、一夜にして準備を行い次の日にはすぐ葬式が行われます。
つまり、お葬式の準備は一晩のうちに行われる一夜飾りによるものなのです。
一夜飾りがこの葬式を連想させてしまい縁起が悪いということから、一夜飾りはしてはいけないと考える方も多いようです。
まあ、お葬式等急な場合には仕方のないことですが、正月は毎年必ず1月1日に行われるものです。
しっかりと事前に準備しておき、余裕をもって歳神様とお正月を迎え入れましょう。
一夜飾りはやめて歳神様を歓迎しよう
いかがだったでしょうか?
今回は一夜飾りの意味と、何故一夜飾りを正月に行ってはいけないのかについて説明させていただきました。
歳神様がまさか新年の前日、大晦日にはすでに家に来てくれていたなんて・・・
それなら確かに、大晦日に正月飾りを行うのは失礼にあたりますよね(^^;)
一夜飾りをしてはいけない理由には諸説ありますので、地域によっては全然異なる物もあるかもしれません。
ですが、正月飾りが歳神様を向かい入れるためのものであることは日本全国どこであっても同じことです。
それなら、間違っても一夜飾りでぎりぎりの準備にならないよう、余裕を持ってしっかりと正月飾りを行い、万全の状態で歳神様を迎え入れましょう!!
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