クイズで頭を柔らかく 高齢者の方の認知症予防にクイズが効果的なのはご存じの方が多いと思います。 では、何故か。 それは、頭を使うからです。 当たり前のことのように思うかもしれませんが、これはとても大事なことです。 脳は、 […]

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クイズで頭を柔らかく

高齢者の方の認知症予防にクイズが効果的なのはご存じの方が多いと思います。
では、何故か。

それは、頭を使うからです。

当たり前のことのように思うかもしれませんが、これはとても大事なことです。

脳は、普段考えないことに頭を悩ませるとなんとか答えを導きだそうと活性化します。

すると、血液の巡りがよくなり、脳が活発に動き出します。
この一連の動きこそが、認知症予防につながるのです。

脳が活性化するというのは、それだけでも脳にとって良い働きと言えます。
血液の巡りがよくなれば、それだけ脳こうそくなどの病気をはじめアルツハイマー型認知症などにかかる危険性も減少します。

クイズを頭の体操ということもありますが、これも的を得ています。
体操は、体のけがを防ぐためのウォーミングアップとして行いますよね。

頭の体操もこれと同じです。
認知症という病気を防ぐための準備として、頭のウォーミングアップを行い普段から備えておくのです。

クイズ、と軽はずみに見てはいけません。
認知症を予防し、日々をはつらつと生きるための手助けを行ってくれるのです。

クイズ・頭の体操

それでは、クイズを出題していきます。
高齢者の方はもちろんですが、例えばこのクイズをリハビリに利用しようと考えてくれているデイのスタッフの方!

良ければ、是非一度ご自身でこの問題にチャレンジしてみてください。
案外、自分の頭も凝り固まってしまっているんだなってことに気づかされますよ。

運動しながらしりとり

人間は二つのことを同時に行うとき、かなり頭が活発に働いている状態となっているそうです。
ですので、運動+しりとり、のこのクイズはまさに脳活性化・認知症予防に最適でしょう。

運動は簡単なもので大丈夫です。
リハビリのための施設内の散歩の途中にしりとりを行うだけでも十分に効果はあります。

大事なのは、どちらも難しくしすぎないこと。
運動がきつすぎるとそちらに意識がいってしまいしりとりのほうに集中できません。

また、しりとりを例えば【り】で攻め続けるなんて言う小学生の嫌がらせのようなことをしてしまうのもいけません。

どうせやるなら、難しいほうがいいのでは?と思う方もいるでしょう。

ですが、難しすぎると高齢者の方が疲れてしまいますし、これで気分を害して次回以降参加してくれなくなってしまっては元も子もありません。

簡単な頭と体の体操を行う、という意識を持って取り組んでみてください。

テレビゲーム

意外に思う方も多いでしょうが、テレビゲームは非常に効果的です。

まず第一に、高齢者の方の多くはテレビゲームをやったことがありません。
初めて行うこと、というだけでも脳の活性化につながります。

また、コントローラーを使うということは両手を使って操作しますよね?
両手で別々のことを行うのも、認知症予防に効果大です

長時間ゲームに相手をしてもらうのはどうかと思いますが、リハビリの一環として20~30分ほどプレイしてもらうのは、家での生活では味わえない刺激となっていいのではないでしょうか?

パソコン

これも、テレビゲームとほとんど同じ理由です。
違うのは、多くの方の自宅にはパソコンがある事でしょうか?

パソコンが自宅にあるということは、デイで行っていることを自宅でもしてもらえるということです。

家で自然に頭の体操ができるようになれば、認知症になる確率は大きく下がるはずです。

また、タイピングはテレビゲームよりもはるかに指を使う必要がありますよね。
これにプラスして、インターネットなどで知りたい情報を見つけて、脳の活性化を図れればまさに一石二鳥。

先ほどの、運動+しりとりと同様に二つの作業を通しての脳の活性化も期待できます。
パソコンは、認知症予防に欠かせない次世代のツールとなりつつあるのかもしれません。

□に入る文字は?

これは、単純ながら奥の深い問題です。

前回の記事ではひらがなクロスワードを紹介してのですが、今回もそれと同じような問題です。

例えば

か□ら□しゃ

□には同じ文字が入ります。
少し考えてみてください。

 

・・・正解は【ん】です!

同じ文字が入るというのがポイントですね。

クイズなどに慣れていない方でも取り掛かりやすく、誰でも知っている言葉を問題にすれば、時間さえかければ答えにたどり着けます。

いくつか例題を書いておきますね。

しょ□がっこ□
答え 【う】

□ん□い
答え 【せ】

□よ□みひでよし
答え 【と】

もし、簡単に解けてしまう利用者の方がいれば、その方に問題を考えてもらうのもいいでしょう。

自分で問題を作るのは問題をただ解くだけよりも何倍も頭を使います。
脳の活性化という観点から見ても、問題を考え、作り出すという行為は大変効果的です。

さらに、その問題を活用することで、ほかの人の頭の体操にもなります。
また、感謝の気持ちを素直に伝えれば、高齢者の方達は喜んで次回も問題を作ってくれることでしょう。

参加してもらうだけがクイズではありません。
出題して、自分の問題で悩んでいるほかの方の姿を楽しむことも、クイズの醍醐味なのです。

マジックの種当て

職員の特技でマジックができる方がいれば、これは非常に有効な頭の体操の一つです。

経験のある方も多いとは思いますが、テレビでマジックをしているのを見ると、何とかしてタネを見破ってやろうとテレビに食いつくように見入ったことはありませんか?

この時、皆さんの頭は「何とかこのタネを見破ってやる!」と意気込んで、全力で活動しています。

そう、この「何とか見破ってやる!」という気持ちこそが大事なのです。
見破るためには、マジックに神経を集中し、どこにタネがあるか目を皿にして探すはずです。

そのあとはどこにタネがあったのか必死に考えます。

集中する・頭を使う、どちらも認知症予防には欠かせない要素の一つです。
さらに、マジックの利点は【おもしろい】ということです。

どんなにリハビリ効果が高いクイズであっても、高齢者の方が楽しんでいないクイズでは、その効果は半減してしまいます。

学者の中では、人は楽しいときにこそ最も脳が活性化する、ということが言われ続けているそうです。

楽しむことで、初めてクイズや頭の体操はその効果を100%発揮できるのです。

唯一の問題は、なかなか施設にマジシャンがいないといったことでしょうか…

いまでは、ネットでも簡単なマジックならタネ付きで紹介していますので、よかったら参考に一度試してみてくださいね。

楽しいからこそのクイズ

いかがだったでしょうか?
クイズや頭の体操、というと「所詮高齢者向けのリハビリでしょ?」なんて考えてしまう方も多いものです。

しかし、こうして見てみるとなかなか解けないものや、頭がほぐれるような問題もあったのではないでしょうか?

あくまで、これらはクイズです。
高齢者の方が楽しんでこそ、そこに価値が現れます。

皆さんも、楽しみながらクイズや頭の体操で認知症を予防しましょう!