ボケ防止、認知症予防のためにふさわしいゲームを考えてみました。ボケ防止を意識しすぎると、逆に何もできなくなります。気軽に楽しめる、まさにゲーム感覚のものを紹介していきます!
ボケ防止ゲーム問題について今回は紹介していきます。
何故認知症防止、ではなくボケ防止と書いたのか・・・
認知症と言う言葉が生まれて以降、私たち介護士はもとより一般の方にとっても認知症と言う言葉が広く行き渡るようになりました。
ですがその一方、肝心の高齢者の方たちは今でも
「ボケたくないからな~」
「ボケ老人にはなりたくない!!」
と言う風に、認知症ではなくボケと言う言葉を主に使っています。
全員が同じとは限りませんが、少なくとも私の働いている施設にいる方たちは
『認知症』
ではなく
『ボケ』
こそが、高齢者の方にとって身近な言葉であり、慣れ親しんできた言葉なのです。
認知症予防を最も伝えたいのは、やはり高齢者の方であり、その高齢者の方たちにはボケと言う言葉こそがなじみ深い・・・
そこで今回、あえてボケ防止と言う書き方をさせていただきました。
一番に情報を届けたい高齢者の方たちが見ない・調べない言葉の記事を書いていては、いつまでたっても高齢者の方たちに届かないのではないか?と感じたからです。
もしこの言葉のせいで不快な思いをされる方がいれば、どうかご了承ください。
ボケ防止ゲーム問題10問
それでは、早速本題に入ります。
今回紹介するのはボケ防止ゲーム問題です!!
名前の通り、取り組むだけでボケを防止できる仕組みのゲームとなっています。
というのも、そもそもボケを防止するのに特別な訓練や道具は必要ないんです。
日常生活の中でボケが進行するのは、簡単に言えば脳を使用する機会が減ったため活動が鈍くなってしまうからなんです。
これを防ぐためには、脳を活性化すればいいんです!
そこで求められるのが、脳を活性化するゲームです。
今回は簡単な問題をメインで紹介しています。
あまりに難しい問題ですと考えるのすら面倒になり、脳の活性化につながらないからです。
とはいえ、そこはボケ防止と銘打っているだけあって、簡単でも取り組めばしっかりと脳の活性化を促せるよう工夫を凝らしたつもりです♪
簡単なのに難しい、でも最後には解ける。
- ボケ防止
- 脳トレ
- 楽しいゲーム
と3つの要素を組み込んだボケ防止ゲーム問題、心行くまで楽しんでいってくださいね♪
問題
第一問
その場で足踏みしながらジャンケンしてください。
ただし、私はパー・チョキ・パーの順番で出すので、全てに負けて下さい。
行きますよ、ジャンケン
パー!
チョキ!
パー!
第二問
今から書く(言う)五つのひらがなを覚えてください。
り
あ
が
う
と
良いですか?
(この時、ホワイトボードがない場合は2~3回繰り返して言う。)
第三問
先ほど覚えた5文字を言ってください。
では、その5文字を並び替えて、一つの言葉にしてください!
第四問
昨日のお昼ごはんを思い出してみてください。
・・・出てきましたか?
ここで、いくつかヒントを出してください。
例
- 魚料理
- 最初の文字は『に』(答え肉じゃがの場合)
- 人参・玉ねぎ・じゃがいもが入った料理
等
デイサービスに連続で来ている方、施設入居者の方にオススメの問題です。
第五問
両手を使ってジャンケンしてください。
今回は、3回連続で左手に勝ってもらいましょう。
第六問
この歌は何のテレビ番組の音楽でしょうか?
第七問
それでは、この歌はいったい何の番組の曲でしょうか?
第八問
さて、色々な問題を出してきましたが・・・
今何問目でしょうか?
第九問
その場で暗算してください。
3+5=?
では、8+3=?
それでは最後に・・・最初の答えと二つ目の答え、足すと一体いくらになる?
第十問
少し小さく切った新聞紙を参加者全員に配ります。
そして、指の力だけで玉にしてもらいましょう。
この時、腕全体を使うのではなく、あくまで指だけです。
全員が球を作れたら、参加者の目の前にかごを3個ほど用意します。
あとは、玉入れと同じく投げてもらうのですが、この時も投げるのは指先のみを使ってです。
チョキで球を挟んでもらい、そのまま投げてもらいましょう。
当然ですが、ほとんど飛ばないのでかごは近くに、参加者の人数によってはそれぞれに小さめのかごを目の前に置くのもいいでしょう。
恐らく、皆さんほとんど入らないはずです。
あとは、そのかごの中に入った球をそれぞれホワイトボードに書いていき、足し算。
参加者の方に入った球の合計を出してもらって終了です。
解答と解説
第一問
運動+脳トレと言うのが最も脳を活性化させます。
という事で、最初はウォーミングアップも兼ねてその場での足踏みと負けたら勝ちじゃんけんを組み合わせてみました。
ちなみに、立ち上がれない人は椅子に座った状態で足踏みをするだけでも十分に効果はあります。
第二問
瞬間的に覚えるというのは、かなり脳を活性化させます。
ただし、認知症の有無にかかわらず高齢者の方たちは覚えるという事が苦手です。
ですので、ホワイトボードがある場合には1分ほど見てもらう。
もしない場合には、数回は繰り返し言葉に出して高齢者の方たちと復唱するなどして覚えやすい環境を作りましょう。
第三問
ただ言葉を覚えるだけでは、なんとなくやらされているだけの気がして面白くありませんよね。
そこで、覚えた文字を活用してのゲーム問題です。
先ほどのご文字を組み合わせると・・・ありがとうになります。
折角言ってもらうなら、言うだけで気持ちの良くなる言葉が一番です♪
第四問
思い出すだけなので簡単そうに思えますが、認知機能の低下している高齢者の方にとってはかなり難しい問題です。
ですので、ヒントの出しやすい施設で食べたお昼ごはんを題材にしています。
思い出すこともそうですが、何より脳を活性化させるのは思い出せたという事実ではなく、思い出そうとする過程そのものにあります。
正解不正解をあまり気にせず、問題そのものを楽しんでもらってくださいね♪
第五問
自分一人でジャンケンする機会ってまずないですよね。
普段しない行為と言うのは脳の活性化にもってこいの題材です。
案外難しく、あいこになったり左手が勝ってしまう方が続出すると思います。
全員が終わるまで、ゆっくり時間を取ってあげることが大切です。
一人ジャンケンでボケ予防してもらえればなと思います。
第六問
水戸黄門のテーマソングを聞いてもらいます。
俗にいう、イントロドンクイズですね♪
と言っても声付きですが(^^;)
音楽だけでは少し難しいので、簡単なこちらを出題させてもらいました。
恐らく正解は早めに出ると思いますので、そのあとは参加者全員で熱唱してもらえればと思います。
第七問
お次は正真正銘のイントロドンクイズです。
と言っても、高齢者の方たちがみんな大好きな暴れん坊将軍のテーマソングなのですぐにわかると思いますが。
どれだけ脳トレに効果のある問題やゲームでも、同じようなものばかりでは飽きてしまいます。
そして、飽きてしまったら効率も落ち、脳の活性化もしにくくなってしまいます。
時には音楽を取り入れるなどして、色々な刺激を受ける問題作りを目指しましょう。
それに、好きな音楽を聴くとやっぱりテンションも上がりますしね(^^)
第八問
シンプルですが、意外と答えが出てこない問題です。
ゲームに集中している方ほど今どれくらいやったのかが分からなくなってしまいがちです。
ちょっと変わった視点で問題に取り組めるので、こういった変化球な問題も楽しいですよ♪
第九問
19
参加している高齢者の方の認知機能次第では、暗算自体が難しいものになるかもしれません。
その場合はホワイトボードを使用して、暗算ではなく普通の計算問題に切り替えましょう。
その場その場で、参加している方のレベルに合わせた出題を行っていくことが何よりも重要になってきます。
脳トレと聞くと、どうしても難しい問題ばかりに気が行きがちですが、そんなことはありません。
この問題も、一つ一つの計算自体は簡単ですが、
- 暗算
- 二つの答えの暗記
という二つの要素を組み合わせることで脳の活性化を促す問題となっています。
大事なのは問題の難易度ではなく、だれでも楽しめて且つ頭を使う問題を創ろうとする工夫と言うわけです(^^)
第十問
指先を使うのは、ボケ防止に大変効果的と言われています。
というのも、指先には刺激を脳に伝える神経が多く存在しているんです。
指先を意識して活用していくことで、段々と少なくなっていく脳への刺激を楽しく増やすことが可能です。
脳への刺激を増やしていけば、当然ボケ防止にも有効です。
また、高齢者の方の多くは手より先に足が不自由になりやすい傾向にあります。
そのため、指先を活用するゲームはかなり高齢の方であっても案外すんなりできることも少なくありません。
今回は新聞紙を用いましたが、指先への刺激を考えるなら
- 指先運動
- 指折り体操
- 折り紙
等も有効ですし、実際多くの介護現場で取り入れられているレクリエーションです。
ボケ防止・認知症予防を目指す場合には、必ず一つはプログラムに指先への刺激を取り入れることを強くオススメします。
ボケを防ぐには・・・
いかがだったでしょうか?
今回はボケ防止ゲーム問題の紹介という事で、ボケ防止に大活躍間違いなしの様々なゲームを紹介していきました。
「ボケ防止しなきゃ!!」と思っても、いざとなったら何をしていいかわからない場合がほとんどです。
特に高齢者の方にとって、ボケ防止のために何かをするというのは思った以上に難しい、あるいは考えも及ばないケースを何度も見てきました。
ボケ防止のためにというよりは、楽しい時間を過ごして、ついでにボケ防止・認知症予防をしていこう位の心構えの方が高齢者の方たちも変なプレッシャーを感じることなくゲームを満喫できます。
というか、意識しすぎることが高齢者の方たちのストレスになってしまっては何の意味もないですからね(^^;)
今回は、一応1問目~10問目までをセットにして紹介しましたが、これらは一度に全部に行う必要は全くありません。
数問だけでも良いですし、他のレクリエーションの合間に今回のボケ防止ゲームを1問挟むだけでも大丈夫です。
とにかく大事なのは、高齢者の方たちが楽しい時間を過ごせること!
楽しく自然に、ボケ防止ゲームを満喫してみてくださいね♪