いづれといずれ、どちらの言葉が正しいかご存知ですか?更に、実はいずれには漢字が二つもあるのを知っているでしょうか。「何れ菖蒲か杜若」といういづれを使った有名な歌の意味や成り立ちもあわせて紹介していきます!!

何れがほしい

今回の記録で困りそうな文字として紹介するのは、「いずれ」「いづれ」です。
さあ、正しいのはどっちなのでしょうか?

ところで、ひらがな表記が多いこの「いずれ」ですが、実は漢字もしっかりあるのをご存知でしょうか?
あまり知られていない「いずれ」の漢字についても紹介していきます。

いづれ?いずれ?

「いずれ」と「いづれ」、特に意識せず両方無意識に使っている方も多いのではないでしょうか。
さて、この二つの文字、正しいのは・・・

いずれも正解

です。
以前紹介した

「少しづつ」「少しずつ」正しいのはどっち?

で詳しく書いたように、「いずれ」は現代仮名遣い「いづれ」は歴史的仮名遣いのため、どちらも正解と言えるのです。
ですが、現代仮名遣いというだけあって、基本的には「いずれ」の方を使うのが一般的なです。

いずれの漢字と意味は?

それでは、あまり見覚えがないいずれの漢字についても紹介しておきます。
記録などで使う際にも、ほとんどの場合ひらがなで書く「いずれ」ですが、実は漢字もしっかりと作られているのです。

漢字では

何れ

孰れ

の二つの表記があります。
どちらの漢字も同じ意味で

  • 二つかそれ以上あるもの
  • たくさんある選択肢の中から一つを選ぶ
  • どちらか・どれか

等を指します。

いずれを使った言葉で

何れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)

という言葉がありますが、これは『どちらも優劣つけがたいほどに優れていて、選ぶのを迷ってしまう』という意味の言葉です。

この言葉は、『アヤメもカキツバタもどちらもとても美しい花なので、その美しさに優劣をつけることはできない』というところから来ている言葉です。

ちなみに、元となった歌を詠んだのは源頼政です。
『太平記』という物語の中で怪鳥を退治した褒美として、菖蒲前という絶世の美女を賜るときに、12人の美女集団の中から本物の菖蒲前を見つけ出すように言われ、機転を利かして歌ったのがこの歌だといわれています。

いずれでも良い言葉

いかがだったでしょうか?
今回は、「いずれ」「いづれ」のどちらの言葉が正しいのか、漢字はどういったものかについて紹介していきました。

また、何れを用いた有名な言葉である『何れ菖蒲か杜若』についても紹介させてもらいました。
実はこの言葉、私自身が一度施設の高齢者の方に言われたことのある言葉なんです。

当時の僕はこの言葉自体を聞いたことがなく、

この方は何を言っているんだ?

と頭を抱えてしまい、愛想笑いでごまかしてその方の気分を害してしまいました。
全ての言葉を知っておく必要はもちろんありませんが、長い年月を生きてきて博識な高齢者の方たちと接する以上、知識はいくらあっても良いものです。

この機会に覚えておいて、いつか機会があれば披露してもらえたらなと思います。
それでは最後にまとめを!

いづれといずれ、正しいのは・・・いずれでもいい!!

今回も見ていただき、ありがとうございました。

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