ムカデがつがいで行動するというのは、迷信なのでしょうか。それとも真実なのでしょうか。今回は、むかで=つがい説ともう一つ、ムカデを潰したらフェロモンが出という噂の真相にも迫りました。
ムカデがつがいで出るというのは、果たして迷信なのでしょうか?
あなたは、ムカデを見たことがありますか。
私の職場である介護施設は山の中にあるため、頻繁とまではいきませんが、それでも毎年何回かは退治することになります。
発見した際には、つがいでいることがほとんどです。
一匹退治した後、周りを探してもう一匹のつがいを退治するまでが一仕事となっています。
ですが、最近、衝撃の話を耳にしました。
なんと、ムカデがつがいで出るのは迷信だというのです!!
一体どういうことでしょうか?
詳しく調べてみました。
ムカデのつがいは迷信か
それでは、早速紹介させてもらいます。
今回はムカデのつがいは迷信か、ということで噂の真相を調べてみました。
すると、予想していなかった答えが見つかりました!
実はこの噂、本当であり、また迷信でもあったのです・・・
どういったことなのか、詳しく説明していきます。
本当と言う声
多くの方は、ムカデはつがいで出てくるものだと認識しています。
実際、私もそう思っていました。
この噂は、ある意味で本当です。
ただし、ここで言うつがいは夫婦というわけではありません。
実は、親子なんです!
ムカデの母親は、子供を産んでからの約2ヶ月間、生活を共にします。
この間に子供ムカデは大きく成長し、一人でも自立して生活できるようになるのです。
母ムカデはそれまでの間一緒に暮らし、えさの採り方などを教えてあげるというわけです。
そして子供が成長したとき、子供ムカデは晴れて母親の元を去り、一人で生活を始めるのです。
というわけで、ムカデがつがいで出るというのは本当なんです。
ただし、生まれてから2ヶ月以内の子供を連れている母親ムカデに限ればの話です。
必ずしもつがいではない
一方で、ムカデが必ずしもつがいでないというのもまた本当の話です。
何故なら、もともとムカデは1匹で行動することが多い虫だからです。
基本的には単独行動しか行わないムカデは、繁殖期のみ行動を共にします。
ただし、この時も雌ムカデは雄ムカデから精子の入った袋をもらう迄の間のみです。
その後は、雌ムカデ一人で子供を産むため、雄とは行動を共にしないのです。
つまり、ムカデはつがいとなって2匹一緒に行動を共にする必要がそもそもないというわけです。
ですので、ある意味ではムカデがつがいで行動するというのは迷信と断言できるのです。
これが、ムカデ=つがい説が本当であり、また迷信でもあるという言葉の意味となります。
では何故、このような迷信・噂が流れてしまったのでしょうか。
実は、明確な理由が潜んでいたのです。
噂の真相は、ムカデの出やすい環境にあった!
ムカデがつがいで行動するという噂の真相・・・それはムカデがいる場所=出やすい環境であるという事です。
どういうことか説明していきますと、そもそもムカデは
- 湿った場所
- 暗い場所
を好みます。
あなたも、ムカデを見た場所はこのような所だったのではないでしょうか。
私が施設で見つけるときも、大体は建物の影や排水溝の下など、日が当たりにくくジメジメした場所で行動しています。
そして、こういった場所はムカデが大変近寄って気安い環境と言えるのです。
まあ、同じムカデな訳ですから、当然好みの環境も同じというわけです。
好みの環境があれば、当然虫は寄ってきます。
つがいであることは一切関係なく、です。
もうおわかりいただけたでしょうか?
つまり、ムカデはつがいで行動しているのではなく、同じような場所に生息しているだけなのです!!
1匹見つけて殺したら、たまたまジメジメした場所を好みもう1匹も住み着いていた。
これが真相です。
しかし、私達人間からすれば、そのムカデがつがいなのか、それともたまたま同じ場所に住んでいただけなのかは判断がつきません。
結果として、たまたま一緒に行動していただけのムカデがつがいと見なされてしまったのです。
これが、ムカデはつがいで行動しているという迷信の真実だったのです。
『ムカデはつがい』の迷信をまとめてみた
実は、ムカデはつがいで行動するか否かを調べていく中で、それに関する様々な迷信・噂を見つけました。
折角なので、ここで紹介していきます
- ムカデはつがいで行動する
繁殖期、それも一瞬のみです。それ以外で一緒にいるのは、子供ムカデと子育て中の母親ムカデです。 - 1匹見たらもう1匹いると思え
同じような環境を好み寄ってくるので、結果的に複数のムカデが付近に生息している。 - ムカデを1匹見かけたら、必ずもう1匹いるから気をつけろ
必ずじゃないけど、確率はかなり高いと言える。何故なら、1匹いた時点で、そこはもうムカデが好む環境だという証明なのだから。 - ムカデはつがいでいるから、1匹を殺したら必ずもう1匹が出てくるぞ
殺さなくても、出てくるときは出てきます・・・
以上4つです!
他にもまだまだあるのかもしれませんが、私が見聞きしたのはこの4つの噂だけでした。
折角なので、迷信の下に私のツッコミも入れさせてもらいました(笑)
ムカデををつぶすとフェロモン説は真実か
さて、ここでもう一つムカデに関する変わった迷信を紹介します。
それは、
ムカデをつぶすとフェロモンが出て、仲間が寄ってくる
と言うものです。
あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。
フェロモンではなく、においが出てそれに引き寄せられるとも言われています。
この噂は真実なのでしょうか。
実際、ムカデをつぶした後にはかなりきついにおいが発生します。
ですが、それに引き寄せられて仲間が寄ってくると言うことは・・・ないです!
同様に、ムカデを潰すことでフェロモンが出るというのも迷信です。
これもおそらくは、ムカデを潰したすぐ後に仲間のムカデを近くで見つけることが多いため流れた噂の一つでしょう。
ただし、ムカデのにおいで仲間は寄ってこなくても、床や服などにこのにおいがつくと取れにくく、正直嫌なものであるのは変わりありません。
においが出るのを防ぐには、退治する際潰すのではなく熱湯をかけるのが一番です。
熱湯をかけられたムカデはクルンと丸まり、そのまま動かなくなってしまいます。
ちょっと可哀想な気もしますが、人間を噛むムカデも多いので、見かけたら心を鬼にして早めに退治してしまいましょう。
と言うわけで、おじいさんやおばあさんに一度は聞いたことがある
「ムカデを潰すと仲間を呼ぶから潰してはいけない」
も、やはり迷信でした!
いや~、昔から伝わる話しって、ためになることも多いですが、真実ではないこともまた多いんですね(^_^;)
ムカデ退治は気をつけて!!
いかがだったでしょうか?
今回は、ムカデがつがいで出るは迷信か、ということでムカデ=つがい説の真相を探っていきました。
見ていただいたとおり、基本的にはこれは迷信です。
ただし、同じような環境を好み寄ってくる習性があることから、ある意味ではこの迷信は真実とも言えます。
また、子供が大きくなるまでの約2ヶ月間は母親と一緒に行動しているので、子供ムカデを退治した後は付近に大きい母親ムカデが潜んでいる可能性は高いです。
迷信は全て真実でなくても、そこには必ず生活の知恵が潜んでいる物です。
今回で言えば
- ムカデは1匹見たら近くに複数いる確率が高い
- ムカデは潰したら嫌なにおいがする
と言った知識でしょうか。
高齢者の方たちは、そういった知恵を噂話に変えることで、上手に現代に伝えてくれているのかもしれませんね(^^)
と言うわけで、ムカデはつがいで行動している可能性は低いですが、仲間のムカデが近くにいる可能性は高いです。
1匹見たら、もう1匹いると考え、常に身構えておきましょう!