背中の張りの原因って何だと思いますか?実は普段から酷使している背中の筋肉。私たちは知らないうちにどんどん背中を傷つけてしまっているのです…背中の張りの原因とその解消法、更に隠れた2つの病気について紹介です。
最近、背中が張っているような気がしませんか?
普段あまり気にしない背中だけに、いつもと違う状態になってしまうとついつい不安を覚えてしまいます・・・
今回は、私たちを悩ませる背中の張りの原因と、張りを解消するための方法について紹介します。
更にもう一つ、背中の張りに隠されたあなたを襲う病気。
その真実を徹底追及です。
そもそも背中の張りってどんな症状なの?
タイトルにも書いてある『背中の張り』
これを見た時、何人かの方はひょっとすると
そもそも、背中の張りってどんな症状なの?
と思うかもしれません。
確かに、痛みやしびれと違い『張り』という表現は日常でもあまり使いませんし、言葉だけではいったいどんな症状を表しているのかわかりません。
そこで、まずは背中の張りがどんな症状なのかをご紹介します。
そもそも、背中というのは基本的には筋肉の塊と考えてもらって大丈夫です。
背骨や肋骨といった大事な骨を筋肉の鎧で覆って保護してくれているのです。
あまり使っていない印象があるかもしれませんが、私たちは日常生活で常に背中の筋肉を酷使しています。
- 床に落ちたものを拾う
- 鞄を背負っている
- 運動をしている
このとき、私たちは無意識に背中の筋肉=背筋を使用しているのです。
そして、筋肉は使っている時には常に緊張状態にあります。
ここで、自分の身に当てはめて考えてみてください。
もしあなたが長時間プレッシャーのかかる舞台で緊張を強いられたらどうなりますか?それも毎日!!
当然、疲れ切ってしまいますよね。
そしてそれは筋肉にも言えることなのです。
背筋も毎日使い続け緊張状態が維持されてしまうと、筋肉がつかれてしまうのです。
筋肉の疲れは、まずコリやこわばりとなって表れます。
肩なども酷使すると肩こりとなって襲ってきますよね、あれと一緒です。
違うのは、肩と比べて背中のほうがはるかに広く、また筋肉量も多いということです。
そのため、筋肉の疲労も分散され、肩こりのように急激に襲ってくることは少なくなります。
代わりに、背中の筋肉がピンっと突っ張ったような違和感を感じることがあります。
この突っ張った感覚こそが、背中が張るという状態なのです。
背中の張りの原因
それでは、そんな背中の張りの原因とはいったい何なのでしょうか?
先ほども書いたように、筋肉の使い過ぎや緊張状態の維持が主な原因です。
ここからは、特によく見られる背中の張りの原因となっている物事に焦点を当てて紹介していきます。
過度な運動
そもそも、背中の筋肉は運動していない人であっても常に使用しているのです。
まして、運動となると普段よりもはるかに背中を酷使してしまうことにもつながります。
ちなみに、運動ならどの競技でも背中の筋力を使用しています。
特にスポーツはレベルが上がれば上がるほど、全身の筋力を駆使した動きが増えてくるものです。
ハイレベルな選手の方なら、それに比例するだけのダメージが体を襲っているのです。
普段からしっかりトレーニングをしているから大丈夫!!
等と過信してはいけません。
そのトレーニングが背中の張りの原因となっている可能性もしっかり頭に入れておきましょう。
運動不足
運動しなければ背中の張りは感じないの?
という疑問があるかもしれませんが、その答えはNoです。
繰り返すようですが運動していない人であっても背中は使用しています。
寧ろ普段から運動の機会がない方は背中の筋肉を使用する機会も減ってしまい、筋肉が固くなってしまうのです。
すると、日常生活の中でふと重い荷物を持とうとした際などには、突然背中の筋肉をフル活用することになります。
いきなり動かした筋肉は驚いてしまいます。
しかも、ほぐしていない筋肉は傷みやすく、少しの運動で筋肉が損傷してしまうことにもないかねません。
その場合は背中の張り、あるいはそれ以上の症状を引き起こしてしまうことも考えられます。
筋肉不足
筋肉量が少ないと、背中の張りを訴える機会が多いようです。
当然ですが、運動しなければ筋肉はつきません。
一昔前までは、しっかり体を動かさなければ生活を送ることさえ困難でした。
- 水汲み
- 洗濯
- 料理
- 風呂焚き
かつてはこれらの基本的な生活動作をしっかり行っておくだけで、背中に限らず体全体をまんべんなく使うことができたため、筋肉は誰しもが程よくついていました。
つまり、毎日の生活がそのまま健康づくりにつながっていたのです。
ですが、現代社会ではその気になれば家から一歩も出ず、ほとんど椅子に座ったままの状態でも生活を送ることが可能となっています。
洗濯や料理、水汲み・風呂焚きに至るまですべてがスイッチ一つで可能なのです。
これでは、筋肉がつくどころか衰えていく一方です。
そうなると、体を動かしている人は気にも留めないような当たり前の動作でも、筋肉の張りを感じてしまうことがあります。
背筋を伸ばす
床のものを持ち上げる
たったこれだけの些細な行動ですが、普段から運動せず、筋肉の少ない方にとっては背中の張りの原因となってしまうこともあるようです。
長時間の同じ姿勢
『姿勢』も背中の張りを引き起こす大きな要因です。
デスクワークの方は、ずっと同じ姿勢で椅子に座っていることが多いのではないでしょうか。
仕事によっては4時間・5時間同じ姿勢でパソコンと向かい合っている方も多いはず・・・
同じ姿勢というのは、どうしても筋肉がこわばったり、固まってしまいやすくなります。
筋肉のこわばりや固まりは、背中の張りの一番の原因となってしまいます。
無理な姿勢
同じ姿勢と同様に、体に無理を強いるような姿勢もいけません。
- 足元が悪い場所での立ち仕事
- 使用中のいすや机の高さがあっていない
これらは体に負担がかかる、無理な姿勢を招いてしまいます。
無理な姿勢をとっていると、体のいたるところに普段とは違う負荷がかかってしまいます。
そしてその負荷は、体を支えてくれている背筋にはひときわ重いものです。
背筋に無理をさせてしまうことで、背中の張りを起こしやすくもなってしまいます。
肩・腰への負担
背中なのに肩や腰?と思うかもしれませんが、これには理由があります。
背中は体の一部なわけですから、当然独立した筋肉ではありません。
そして、最も背中に近接しており、かつ影響を与えているのが肩と腰の筋肉なのです。
肩や腰のコリや不具合は、そのまま背中へも悪影響を与える結果に・・・
そのため、肩こりや腰痛持ちの方は背中の張りを感じることが多いようです。
血行障害
冷えは万病のもとです。
当然、背中にも悪影響を与えます。
冷えは血行を悪くしてしまい、血液が十分に行きわたらなくなった筋肉は固まってしまうのです。
ちなみに、血行はストレスでも阻害される恐れがあるそうです。
冷え性の方やストレスをためやすい生活を送っている方は、それが原因で背中の張りに発展している場合が多いようです。
背中の張りの解決法
ここまでは、背中の張りを引き起こす原因について紹介してきました。
そしてここからは、私たちを悩ます背中の張りを解決するための方法について述べていこうと思います。
ストレッチ
ストレッチには血行を良くする効果もありますし、背中の筋肉を動かすことで固まっていた筋肉をほぐす効果も期待できます。
勿論、背中に張りを感じてから行っても効果的なストレッチですが、折角ですから体を悪くする前からしっかりと行っておくことをオススメします。
仕事前、休憩時間には必ず意識して背中の筋肉を動かしておくことが背中の張り予防につながります。
また、デスクワークの方であっても仕事中その場で結構ですので肩甲骨を動かしたり、背中や伸ばしたり体を左右に動かしてみましょう。
それだけで、背中のこわばりが嘘のように引いていくのを感じるはずですよ。
背中にシップ
薬局に行くと必ずシップを大量に購入している人を見かけます。
高齢者の方の中には、基本的にすべてのけがはシップで治ると本気で思っている方もいます(-_-;)
・・・何故、シップがこれほどまでに人気なのか。
それは、効果があるからです。
温感シップを貼って温めてあげるだけでも、背中の張りが解消されるケースは少なくありません。
たかがシップと馬鹿にせず、一度使ってみるのもいいかもしれません。
筋トレ
背中の張りの原因の一つが筋肉不足・運動不足であることは先ほど説明しました。
その対策は背中を動かし、筋肉をつけることです。
とはいえ、無理に鍛えようとすると背中の筋肉や筋を痛めてしまい逆効果になってしまうことも・・・
慣れないうちは
- ストレッチ
- うつ伏せからの上体そらし
位から始めてみてはいかがでしょうか?
これだけでも背中の筋肉は徐々についていくものです。
腰痛予防にも効果があるので、健康のためにも実践してみて下さい。
半身浴
背中の血行を良くする目的で半身浴を行うのもおすすめです。
ぬるま湯でじっくりと背中の筋肉の芯まで温めてあげましょう。
これにより血行が良くなるだけでなく、筋肉に蓄積された疲労も抜け落ちてしまいます。
血行不順と同じく、蓄積された疲労も立派な背中の張りを引き起こす原因の一つです。
半身浴で体も心も、そして背中も!
全部リフレッシュしてしまいましょう♨
背中の張りに隠された病気とは・・・
最後に背中の張りを引き起こす病気について説明していきます。
上で紹介した原因はあくまで背中の筋肉の疲労や不調が原因です。
これはしっかりとケアをしていけばいずれは治る症状です。
しかし、病気は違います。
病気による背中の張りは、いくら背中の筋肉に気を使ってもよくなることは決してありません。何故なら、
背中とは一切関係ない
からです。
あなたの背中の張りを引き起こす2つの病気とはいったい何でしょうか?
膵炎
膵臓は胃の裏側、つまり背中に近い位置に存在する臓器です。
そのため、膵臓に異常がある場合には、まず一番に背中の異変となって表面化するケースが多いとされています。
特に背中の張りとして症状が現れるのがこの『膵炎』です。
しかもまずいことに、膵炎は初期~中期までは健康診断ではほとんど異常が見られないケースも多いのです。
そのため、普段からこまめに検診に行っている人であっても、発見が遅れてしまうことが多い恐ろしい病気です。
発見に最も有効なのは、普段から背中の異常に目を向けておくことです。
背中の張りは、膵炎の代表的な自覚症状の一つとされています。
もし、このとき食欲不振や胃のムカムカといった症状が重なった場合には膵炎の症状であることは十分に考えられます。
そんな時は、一度病院で精密検査を受けることも一つの手でしょう。
腎炎
もう一つ、背中に異常をきたす恐れのある病気がこの腎炎です。
腎臓は膵臓と同じく背中に近い位置にある臓器の一種です。
胃腸の炎症などによる不具合の影響を受けやすく、胃腸炎からそのまま腎炎を併発してしまうケースも報告されています。
こちらの腎炎も腎臓の位置関係から、膵炎と同様に背中の張り・腰痛といった症状を引き起こす恐れがあります。
違和感は体のSOS!!
いかがだったでしょうか?
今回は背中の張りの原因とその解消法、そして背中の張りに隠れた2つの病気についてお伝えしてきました。
背中の張りくらいどうってことない
放っておけばいずれは治る
と思うかもしれませんが、決して甘く見てはいけません。
そもそも、私たちの体は本来多少の異常ならば元に戻るようにできているのです。
にもかかわらず異常がいつまでも続くということは、明らかに体のどこかがおかしいという証拠なのです。
それが背中なのか、あるいは膵臓や腎臓といった内臓なのかはわかりません。
ですが、背中の張りが体の異変を伝えてくれているSOS信号であることは疑いようもありません。
どうか馬鹿にしたり強がったりせず、しっかりと体の異変に耳を傾けてあげてください。
そして、背中の張りが筋肉への負担なら、今回の記事で解説したような解消法を用いて、しっかり治してあげてください。
もし、そうでないならば早め早めに病院を受診し、しっかりとした検査をしてもらいましょう。