全治と完治の意味の違い、見ていきます。

 

介護士として、高齢者の方と過ごしているとよく耳にする言葉の一つが

 

  • 完治
  • 全治

 

です。

この2つ、一見同じような意味ですが、実は大きな違いがありました。

 

今回は、これらの言葉の意味の違いについて、それぞれを解説し比べることで明らかにしていきます。

 

全治の意味

では、はじめに【全治】の意味を調べてみました。

 

辞書で調べてみると

 

全治・・・病気やケガが完全に治ること

 

とあります。

 

しかし、【完全に治る】・・・というこの基準がよくわかりませんよね。

 

では骨折や病気などで、お医者さんから

 

「全治何3か月ですね」

 

と、言われたとします。

スポーツ選手などでしたら、じゃあ3か月たったら試合に復帰できるのか・・・と思いますよね。

 

しかし、この場合3か月たっても試合復帰できることはできません。

全治の意味は

 

【医者の治療が必要なくなった段階までの状態】

 

の事を意味します。

つまり、医者から見て【完全に治った】=【治療の必要がない】という状態のことをいいます。

 

ケガや病気で入院、手術したとします。

そのあとは退院しても通院がありますので、体を治すにはとても時間がかかりますよね。

 

そして薬を飲んだりしながら、通院しているうちに

 

「もう通院の必要はありませんね」

 

と、お医者さんが判断したら、そこで初めて治療は終わったことになります。

この段階で、【全治】という表現になるのです。

 

しかしお医者さんが

 

「通院の必要はもうない」

 

と言っても、ケガや病気をする前のように体が動かせるわけではありません。

 

そのあとは仕事や試合、日常生活に復帰できるように【リハビリ】という段階にはいります。

 

このリハビリは、骨折をしたり、大きな手術を受けた方は経験したことがあると思います。

元の生活に完全に戻るようになるまでのリハビリはとても時間がかかりますよね。

 

【全治何か月】という言葉には、リハビリ期間は含まれていないのです。

 

完治の意味

次は完治の意味について調べてみました。

 

完治・・・完全にケガや病気が治った

 

と、いう意味です。

 

つまり骨折や病気で入院をして、手術をした後、予後をみて退院が決定。

その後も通院をして治療が終わる・・・つまり、医師の手当が必要なくなる状態になります。

 

しかし医師から治療が終わったと言われても、以前と同じように体が動かせる、とは限りませんよね。

その後はリハビリに通ったり、カウンセリングを受けたり、とまだまだ時間がかかります。

 

すぐに仕事に復帰したり、通常の日常生活に戻ることは難しいでしょう。

 

病気の場合は、病魔と戦った経験からPTSD(心的外傷後ストレス障害)という病気を併発する場合があります。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、つらい経験や体験が関係している症状です。

 

その状態が正常に戻ったあとも、ふとした拍子に、心がそのショックを思い起こしてしまいます。

大きなストレスで発生する症状なので、日常生活にも支障が出る病気なのです。

 

病気やケガによるPTSDは長く患う場合もあり、治療には長い時間がかかる、と言われています。

 

主にこのような心理的な症状が現れた場合は、通院で薬を処方してもらい、カウンセリングを受けることが有効です。

カウンセラーに自分の心のケアを協力してもらう事も大事です。

 

この症状を完全に治すには、とても時間がかかります。

心の傷は、体の傷よりも遥かに治りが遅く、また痛みも強いのです。

 

次に、ケガをして治療が終わってから始まるのがリハビリです。

ケガによって一時期動かせなかった体の部分を、時間をかけて元のように動かせるまで回復を目指します。

 

いきなりハードなリハビリをすると、余計に悪化してしまうので、はじめはゆっくりとリハビリを行います。

徐々に体を慣らしていく必要があるので、リハビリが終わるまでもかなりの時間がかかります。

 

ケガの状況や病気になった理由、その症状によっても、その後PTSDを発生する可能性があります。

リハビリも含め、もし心理的な症状も併発してしまった場合は、完全に治すにはさらに時間がかかってしまうのも事実です。

 

  • 原因となった病気や怪我が治る
  • PTSDなどの心の傷も癒える
  • リハビリも終了し、元の状態に体が戻った

 

そして、ケガや病気になる前の日常生活が送れたり、仕事に復帰できてはじめて【完治】と言えるわけです。

 

それぞれの基準

全治と完治の違いですが、なかなかその言葉の意味だけを見るとややこしい印象ですよね。

 

  • 全治は、医者の治療が終わった段階(リハビリ等は含まない)
  • 完治は、医者の治療が終わり、リハビリ等も終了し、日常生活に支障がない状態に戻った段階

 

と、いうことになります。

リハビリの有無が、一つの大きな基準と言えますね。

 

では、この2つの言葉の意味の違いについて、更に深く見ていきたいと思います。

 

全治と完治の意味の違い

お医者さんは一般的に

 

「全治何か月」

 

と、診断書に書いたり公表したりしていますので、その意味合いが【完治】と勘違いされる場合がとても多いです。

実際、私が働いている介護現場でも、そのような思い違いを多く見受けます(;・∀・)

 

スポーツ選手がケガや病気などすると

 

【全治6か月】

 

と、新聞などで報道されることがありますよね。

 

しかしこの全治と完治の意味の違いを、はっきりと知っておくと

 

「6か月か・・・あの選手のプレイを観るのは一年以上かかりそうだね」

 

と推測できます。

ちなみに、覚えやすい方法としては、それぞれの言葉の意味を考えます。

 

  • 全治:全部治療が終わった
    =治す部分はないけど、まだリハビリ(機能回復)は終わっていない
  • 完治:完全に治療が終わった
    =リハビリも含め、すべての治療プログラムが終了し、日常生活への復帰ができる

 

となっています、

全治と完治・・・それぞれの言葉の意味の違いについてしっかりと把握してもらえれば幸いです。

 

まとめ

今回は、全治と完治の意味の違いについての紹介でした。

 

確かにお医者さんに「全治3か月」と言われたら、

 

「3か月仕事を休んだらいいのかな・・・」

 

と思ってしまいますよね(;・∀・)

 

しかし、もし休職届などを出すのでしたら、要注意です。

全治した後も、リハビリなどの期間が必要になることを意識していなければいけないのです。

 

その場合は、通院が終わって、リハビリの期間がどれくらいかかるのかも医師に確認した方が良いですね。

そしてリハビリの期間も追加して、休職願を出すのがベストです。

 

また好きなスポーツ選手がいる方は、もしその選手がケガをしてしまったら・・・。

ファンとしてはケガをしないほうが一番いいんですが、もしその選手が故障をして

 

「全治6か月」

 

と報道されるとします。

 

すると6か月たった後のリハビリの方が、精神的にキツいときもあるので

 

「リハビリ大変だと思いますが、回復を願っています」

 

など、お手紙やメッセージを送ってあげると、選手はとてもうれしいと思います。

言葉の意味を知っていると、いろいろと生活に役立つというわけです(*´∀`)

 

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