ジャンケンを題材にしたレクリエーションやゲームを紹介していきます。人気の後だしジャンケンがなぜ脳トレとして効果的なのか、その狙いは一体何なのかも説明しています。
今回は、ジャンケンという誰でも知っている遊びを盛り込んだレクリエーションを紹介していきます。
「最初はグー、ジャンケンポン!!」
子供から大人まで幅広い人気を集めているのがこのジャンケンという遊びです。
当然高齢者の方も知っている、昔からの伝統的なゲームとも言えます。
皆が知っている遊び、これをレクリエーションに活かさないのはもったいないというものです。
そこで今回は、高齢者の方にも楽しんでもらえるジャンケンレクリエーションゲームを紹介していきます。
ジャンケンレクリエーション
それでは、早速紹介させてもらいます。
今回紹介するのはジャンケンレクリエーションです。
日本人なら誰でも知っている伝統的な遊びの一つ、ジャンケン。
これを用いた様々なレクリエーションを紹介していきたいと思います。
また、多くの施設で取り入れられているジャンケンレクの一つ、後だしジャンケン。
このレクを行う本来の狙いについても詳しく説明していきたいと思います。
ジャンケンというシンプルなゲームも、ほんの少しの工夫でどこまでも広がっていくものです。
皆さんがこのレクリエーションで喜んでくれたなら幸いです(^^)
後だしジャンケン
恐らく、ジャンケンレクリエーションと聞くと多くの方が【後だしジャンケン】を思い浮かべるのではないでしょうか?
この後だしジャンケンは、脳トレとしての効果も高く多くの施設で行われている人気のレクリエーションです。
ですが、何故このレクがいいのかについて理解していない方が大勢いるのが現状です。
レクリエーションを行う職員がレクの狙いや意義を理解しているかいないかで、レクリエーションの質そのものが大きく変わってしまいます・・・
大事なところですので、しっかりと理解してもらえたらと思います。
後だしジャンケンは、ルール自体はとってもシンプルなものです。
- 職員が先に手を出す
- 参加者はそれに負けるように手を変えて出す
これだけです。
通常のじゃんけんとは逆に、負けたら勝ちのじゃんけんゲームとなっています。
ではなぜこのレクリエーションが脳トレに良いとしてこれほどまでに有名になったのでしょうか?
実はこのレク、いくつもの能力を一度に使う必要があり、とても複雑なものとなっているんです。
- 考える力
- 集中力
- 普段と違うことを行う力
これらを駆使しなければ、このじゃんけんを行うことはできません。
まず最初に、負けなければならないという事は普段のじゃんけんとは逆のルールとなります。
普段と違うことを行うのは、それだけでもかなり脳トレとしての効果が高い行為です。
まして、慣れ親しんだジャンケンです。
私たちでも気を抜くと勝ってしまいそうになるのですから、柔軟な思考が若いころより難しくなりがちな高齢者の方ならなおさら難問のはずです。
更に、考える力。
相手の手を見て、
「どれを出せば負けられるか」
を瞬時に考え、手を変えなければなりません。
短い時間で答えを出し、実行に移す・・・これもまた脳トレに大変効果的な行為といえます。
最後は集中力。
1回だけなら何とかなっても、同じことを何度か繰り返しているとついつい普段のじゃんけんを行ってしまうことも多々あります。
毎回意識して負けるように手を出すのは、意外なほど集中力を奪っているんです。
このように、いくつもの能力を駆使して行う必要のある後だしジャンケン。
このレクの凄いところは、これほど複雑な考えを行うにもかかわらず、やっている人たちにその負担を感じさせないことです。
シンプルなレク、でも脳トレとしての効果は抜群。
しかも適度な難易度で高齢者の方たちも思う存分楽しめる!
本当に、この後だしジャンケンは素晴らしいレクリエーションだと思います。
覚えてジャンケン
続いては、覚えてジャンケンです。
こちらもルールはとっても簡単♪
- 職員が次に出す手を言う
- 参加者はそれに勝てるように手を出す
これだけです。
簡単そうに見えますが、ジャンケンの掛け声に合わせて手を出す必要があり、考える時間が短くやや難しいです。
また、相手の出す手を覚えておく記憶力も要求されますので、認知機能向上のトレーニングとしても有効です。
ちょっとルールを変えたり工夫するだけで脳トレとして様々な効果を発揮してくれるのもジャンケンレクリエーションの嬉しいところです(*’▽’)
案外勝てない方、ルールの把握ができない方が多くいるので、そういった方たちへのフォローを忘れないよう、手の空いた職員の方に立ちまわっていただければと思います。
カードジャンケン
次は、普段手でやるジャンケンをカードで行おうというものです。
- 『グー・チョキ・パー』を書いたカード3枚を自分たちで作る
- ジャンケンの際、手を出す代わりにカードを出す
というレクです。
見ての通り、ジャンケンを行う手がカードに変わっただけなのでほとんどルールの変更はございません。
ですので、認知症の方など新しいことを覚えるのが難しくなっている方の場合でも問題なく参加してもらえるかと思います。
しかもこのレク、なんとジャンケンなのに工作としての面も備えているのです。
カードを自分たちで作る、というのが大事なところです。
- 紙を切る
- 文字を書く
といった工作を目的無く行うのは、例え脳トレのためであっても苦痛な場合があります。
ですが今回の場合、【レクリエーションに使う】という目的がはっきりしているので、作る際のモチベーションにもつながります。
ジャンケンだからといって必ずしもジャンケンのみを行う必要はないという事です。
このレクリエーション、カードを作るところからじゃんけんを行うところまですべてが脳トレであり、レクリエーションなのです。
神経衰弱ジャンケン
こちらは、先ほど作ったカードを再利用してもらっても大丈夫です。
ルールは、神経衰弱をジャンケンの3つの手を用いて行うというもの。
- グー・チョキ・パーそれぞれ4枚ずつくらいをテーブルに伏せる
- 同じ手がそろったものから取っていく
- 取った枚数の多いほうが勝ち
と、ほとんど神経衰弱と一緒のゲームです。
カードの種類が3種類しかないため、普通の神経衰弱よりとっても簡単です。
このゲーム、枚数が少なく、また合わせるカードの種類も3種類しかないため極論を言えば勘でそろえることも可能です。
そのため、認知症の方であってもある程度楽しく遊んでいただけるのが特徴の一つです。
また、神経衰弱を行う際、ただカードを減らしただけでは
「ワシを馬鹿にしているのか!」
と、高齢者の方たちのプライドを傷つけかねません。
ですがこのレクなら、もともとのゲーム設定が簡単なため誰でも気軽に楽しめて、かつ高齢者の方たちの機嫌を損ねる心配もありません。
ちょっと変わったジャンケンレクがしたいときにオススメです。
ジャンケンでポーズ!
こちらも、ジャンケンに脳トレとしての要素を組み合わせたものです。
ルールは簡単
- 職員とじゃんけんをする
- 勝った参加者はバンザイ
- あいこは腕を組む
- 負けは泣くポーズをそれぞれ取る
というものです。
シンプルですが、自分の勝ち負けによりどのポーズを行うか思い出しながら行うので案外難しいです。
更に、ポーズをとるという事は当然体を動かしますよね。
体を動かしたほうが脳が活性化しやすいので、脳トレとしての効果はかなり高いと言えます。
ジャンケンだけでは単調となってしまいますが、少し体の動きを入れることで高齢者の方たちも最後まで飽きが来ず行うことが可能です。
ジャンケンレクで大盛り上がり♪
いかがだったでしょうか?
今回は高齢者の方にオススメのジャンケンレクリエーションゲームを紹介させていただきました。
一人でも多くの高齢者の方に参加してもらう上で最も大事なのは、いかにシンプルかつ多くの方が知っているものを題材にするかという事です。
たとえば、『カバディ』というスポーツがあるのですが、これを題材にしてしまってはほとんどの高齢者の方が理解することは困難ですよね(^^;)
簡単シンプル、でもやってみるとたのしい。
難しいことですが、意識しなくてはずっとできるようにはなりません。
是非、レクリエーションに取り組む際にはこの点を意識して行ってもらえたらなと思います。