へそから膿が出るって知ってますか?もし今あなたがおへそがかゆい、おへそがくさい、おへその周りが痛い…等の症状を抱えていたら要注意!それ、おへそから膿が出る前触れかもしれません。臍炎や尿膜管遺残症といったおへそから膿が出る原因となる病気4つを紹介します!
皆さんの中に、おへそからくさい液体が出た経験のある方はいないでしょうか?
垢が溜まっていたのかな?
などと無理に理由をつけて納得してはいけません。
その液体は膿で、原因は病気のせいかもしれませんよ・・・
へそから膿が出た!?
ある日突然、へそから見たことのないくさい液体が出てきたことってないでしょうか?
じつはこれ、膿なんです。
おへそから膿が出るというのはイメージできないかもしれませんが、意外とたくさんの方が経験したことはあるようです。
この経験をした人の話では、
- おへそのあたりがチクチクと痛みだした
- おへそ付近が妙にかゆい・・・
- へそが赤くなる
- くしゃみをした際におへそに経験したことのないような激痛が走る
- 次の日起きると、へその中や周りにくさい膿がこびりついていた
という流れがあったそうです。
みんなが同じ流れかはわからないのすが、おへそから膿が出た経験をした方はほとんどの場合
- へそ周りがかゆい
- おへそがチクチク・ずきずきと痛む
- へそが赤く原因不明なのに赤みを帯びた
といった経験はしているようです。
ちょうどこの話を聞いたとき、僕が働く施設でも高齢者の方の一人が「最近へそのあたりがかゆくて・・・」と訴えていました。
私はこの訴えがへその膿と関係あるのではないかと思い、実際に調べてみました。
すると、このようにへそから膿が出てくる場合、原因として4つの病気が関与していることが多いようです。
今回は、その3つの病気について説明していこうと思います。
へその膿・くさい、かゆい原因となる病気4つ
それでは、へそから膿が出る症状を引き起こす病気4つについて早速見ていきます。
この4つの病気、大きく分けると
臍炎(さいえん)
臍肉芽腫(さいにくがしゅ)
尿管遺残症
へそのごまによるもの
となります。
当然ですが、同じ膿といってもそれぞれに症状が異なる病気です。
一つずつ、詳しく見ていきたいと思います。
臍炎(さいえん)
臍炎、これは文字通りへそが炎症を起こした状態を指します。
おへそは実はとても弱いところなんです。
少し垢が溜まったり、おへその中を汚れた手で触ったりしただけで簡単に細菌が侵入し、炎症を起こしてしまいます。
子供のころ、お母さんに
おへその中に指を入れたらだめ!!おなかが痛くなるよ!
と叱られた経験のある方が多いかと思います。
これは、おへそが神経とつながっていて、とても敏感なために腹痛が起こるとされています。
ですがひょっとしたら、子供たちに汚れた手でおへそを触って炎症を起こさせないために昔から言われてきた事なのかもしれませんね。
臍炎の主な症状としては・・・
- おへそが赤くなる
- 腫れる
- かゆくなる
等です。
これは初期症状なのですが、ここからさらに炎症がひどくなると
- おへそに激痛が走る
- 出血が見られる
- 膿が出てくる
と進行していきます。
病院に行けばいい薬を処方してもらえるので、炎症を抑えて膿が出るのを止めること可能です。
最も注意すべきは、とにかくおへそに菌を入れないこと。
初期症状で書いたように、臍炎になるとおへそがかゆくなってしまうんです。
そのため、半ば無意識におへその穴に指を入れてかきむしってしまうことも。
そうすると、炎症が悪化してますますかゆくなり、さらに触ってしまい・・・と繰り替えし、最後には出血や激痛、膿の発生という所まで病気が進行してしまいます。
そうならないためにも、へその中には指は入れず多少のかゆみは我慢するように心がけましょう。
どうしても我慢できない場合は手洗いを行い清潔にして、おへそを傷つけないように優しく扱いましょう。
兎に角最近を入れないことが、何よりの予防となるのです。
臍肉芽腫(さいにくがしゅ)
この臍肉芽腫という病気、もしかしたら皆さんはあまり聞き覚えがないかもしれません。
というのも、この病気は新生児特有のものだからです。
一般的に、生まれたばかりの赤ちゃんにはへその緒がついているそうです。
それが一週間ほどかけて自然と乾燥していき、ある日ポロリと取れてしまいます。
そうして私たちと同じような見慣れたおへそへとなっていくのです。
ですが、へその緒が取れたばかりの部分は傷口になっていますので、デリケートな赤ちゃんの体の中でもひときわデリケートな部分です。
この部分からへその緒が取れた後の肉が飛び出してしまう、しこりのようになってしまうのが臍肉芽腫と呼ばれているそうです。
ちなみに、この臍肉芽腫は意外と多いケースだそうで、病院に行けばすぐに焼き切るなどの処置を行ってくれるそうです。
早期発見・早期治療を行えばほとんど怖がることはない病気なようです。
ただし、注意しなければならないのはやはり細菌です。
特に臍肉芽腫は無防備な体の一部が飛び出している状態、それだけ繊細で炎症を起こしやすくもなっています。
臍肉芽腫から細菌が侵入、炎症を起こし臍炎に・・・
それが悪化しておへそから大量の膿が飛び出すというのは多くのお母さんが経験しているのだとか。
おへその様子がおかしい、と思ったら1か月検診などを待たずに早めに病院を受診し、診断を受け正しい処置をしてもらうのが一番です。
尿膜管遺残症(にょうまくかんいざんしょう)
尿膜管遺残症、というのは体の中に尿膜管という部分が残ってしまう状態のことさします。
尿膜管とは、もともと私たちがお母さんのおなかの中にいるときにへその緒と膀胱をつないでくれているものです。
通常であれば生まれた後は必要がなくなるので、徐々に退化していき自然になくなってしまいます。
ですが、この尿膜管がまれに完全にはなくならず、一部が体の中に取り残されてしまうことも・・・
この状態のことを尿膜管遺残症と呼びます。
症状としては突然襲ってくる腹痛やおへそ周りの炎症、そしておへそから出る膿です。
中には症状が進行するまで、一切の自覚症状がないといった方もいるみたいです。
放っておくと重度の腹膜炎にも発展してしまう恐ろしい病気なので、早期治療が望まれます。
実はこの尿膜管遺残症、薬ではほとんどの場合完治しません。
本来は体に残っていない部分が悪さをしているため、それを外科手術にて取り除くことでしか治療はできないのです。
へそのごま
中にはへそから流れ出たへそのごまの一部を膿と勘違いしてしまう方も・・・
そんなはずないでしょう?
と思う方もいるかもしれませんが、実は高齢者の方を中心に意外と多い報告なんです。
介護士の方は経験あるかもしれませんが、時折高齢者の方たちは信じられないほど大きなへそのごまがおへその中に溜まってしまっています。
私が実際に目にしたのは、ビー玉大の真っ黒なへそのごまでした。
このへそのごまもかなりきついにおいを発していますので、匂いと見た目の悪さからついつい膿が出たと勘違いしてしまうそうです。
膿ではありませんが、へそのごまも匂いがきつく、放っておいてもいいことはないのでできる限り除去してしまいましょう。
こちらの記事にて簡単かつ安全にへそのごまを除去する方法を書いていますのでよかったら参考にしてください。
関連 ➡ へそのごまの正体は何!?○○で簡単に取れるなんて。。。
こんな症状が出たら要注意!!
最後に、おへそのこんな症状が出たら要注意、というものを紹介しておきます。
それは・・・
- おへそから膿
- おへそがくさい
- おへそがかゆい
の三つです。
膿が出た時は、当然ながら病気になっている可能性が高く危険な状態です。
すぐに病院に行き診てもらいましょう。
意外とスルーされてしまいがちなのがおへそがくさい・かゆいといった症状です。
気のせいかな?
汚れが溜まっているのかも・・・
と考えて自分だけでなんとかしてしまおうとしがちです。
しかし炎症を起こしていたり尿膜管遺残症だった場合には自分の力で治すことは残念ながらほぼ不可能です。
身体が普段と違う状態だということは、まず間違いなく体から何らかのSOS信号が出ているということです。
それが
くさい
かゆい
といった一見体に何の害もない症状であってもそれは同じです。
身体の発している危険信号に耳を傾け、適切な対応してもらえたらなと思います。
最後に、当サイトでこれまで紹介した病気に関する情報をまとめた記事を紹介しています。
どの病気も、最初はかゆい、しびれる、といった気にも留めないような症状から始まっています。
もし体に不具合が生じているのなら、この記事から自分の体に潜んでいるかもしれない病気を見つけてもらえたらなと思います。
かゆくはないのに、へそに膿がたまっててその部分が赤く腫れてるんですけどそれって病気ですか??