名字と苗字の違いは?

皆さんは、名字と苗字の違いを知っていますか?
読み方は同じ『みょうじ』なのに、なぜ漢字が二つ用意されているのでしょうか。

実は、この二つの漢字はそれぞれ異なった時代に生まれた言葉です。
ですが、私も含めて多くの方はこの2つの漢字の違いに気づかず、また意識することもなくなんとなく使い分けていたのです。

そこで今回は、名字と苗字の違い、意味や由来について説明していこうと思います。
普段活用している名字、それは本当に正しい使い方ができていますか?

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名字と苗字

それでは、早速紹介していきます。
今回紹介するのは苗字と苗字の違いについてです。

この違いを理解してもらうために、まずはそれぞれの言葉の意味の違いについて説明していきます。
同じようで異なる二つの意味を理解してもらえれば、使い分けについてもしっかり学べると思います。

それぞれの言葉がどのようにして生まれたのか、その由来についても書いているので歴史好きの方にもお勧めです。

名字

まずは、名字についてです。
一般的な『みょうじ』といえばこちらではないでしょうか?

書類などで書かれているのも、ほとんどがこちらの名字ではないかと思います。

普段からよく目にするこの漢字、本当の意味はどうなっているのでしょうか。
詳しく見ていきます。

意味と由来

名字の意味について調べるには、なんと平安時代にまでさかのぼらなければなりません。

平安時代といえば、今から1000年ほど前のことになります。
つまり、今から約1000年前にはすでに名字のルーツとなるものが存在していたということですね。

平安時代、土地を所有していたのは豪族という方たちでした。
その人たちが段々と土地を私物化、つまり自分の私利私欲のために活用しはじめたのです。

この私物化された土地の事は『名田(みょうでん)』と名付けられました。
そして、各々で所有している名田には地域ごとの特色にちなんだ『字(あざな)』が付けられるようになり、それがそのまま土地を所有している方の名前になっていったのです。

この名田の名の字からつけられたのが現在の『名字』というわけです。
ちなみにこちらの名字、初めから「みょうじ」と言う読みではなく、昔は『なあざな』と呼んでいたとか・・・

ということは、もし今もそのままなら自己紹介は

私のなあざなは○○です!!

・・・名字(みょうじ)になっていて良かったです。

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苗字

続いては、苗字について。
こちらはあまり使う機会がないように思います。

ですが、こういった文字がある以上必ず活用する場があったということ。
それはいったいどんな時なのか、そしてこの文字の意味や由来はどうなっているのでしょうか。

詳しく見ていきます。

意味と由来

実は、苗字はそこそこ新しい時代に生まれた言葉なんです。
生まれは江戸時代、つまり今からおよそ400年ほど前にさかのぼります。

そもそも、苗字の『苗』は植物の苗と言う意味もありますが、他にも「遠い子孫・遠い親戚・末裔」等といった意味も込められているのです。

この苗に、末裔の『裔』の字をつけて生まれた『苗裔』と言う字が、苗字の由来であったとされています。
ちなみにこの苗裔は江戸時代には庶民が名乗ることは許されていませんでした。

明治時代に入り、ようやく庶民も苗字を名乗ることが許されるようになったのです。
その後、

家が代々続きますように

という人々の願いを込めた『苗字』として受け継がれ、使用されるようになっていったのです。
江戸時代から戦前までの間に広くこの言葉は用いられていました。

かなり年配の高齢者の方たちの中で『苗字』の漢字を使う方は、この文字を習い使っていたことから今でも自然とそちらの文字を書いているようです。

当時の人にとって、苗字を受け継ぐというのはその土地そのものを受け継ぐという意味に近く、かなり大きな意味合いを持っていたのです。

しかし、そんな苗字ですが戦後の常用漢字表に『苗』に「ミョウ」の読み方が付けられないという結果に…
これが直接のきっかけになったのかはわかりませんが、このころから徐々に苗字の方は廃れていき、今では名字ばかりが用いられるようになっていったのです。

名字と苗字、意味の違い

二つの『みょうじ』の意味について分かっていただけでしょうか?
それでは、この二つの漢字の違いについて説明したいと思います。

実はこの二つ・・・

明確な違いはありません!!

勿論、一般的にもちいられているのは名字の方ではありますが、だからと言って苗字が間違いと言うわけではありません。
とはいえ、成り立ちから見て分かるように細かな違いはあるようで、

名字・・・

  1. 先に生まれた言葉
  2. 地域や区画といった所有地に由来している

苗字・・・

  1. 江戸時代に誕生
  2. 血統・血縁に由来している

となっています。

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回は名字と苗字の違いや意味・由来について見ていきました。

結論がまさかの

二つともほとんど違いはない

と言うのは少し驚きでしたが、とはいえこれで正しいのはどちらかといったことに悩む心配もなくなりました。
今後もし、どちらを書いてもいいという時には、

  • 普段は名字
  • ちょっと人と違いを出したいときには苗字

を使ってみてください。

なんで苗字を書いたの?

と言う風に会話もつながっていくかもしれません。
折角同じ意味を示す漢字が二つあるのです、しっかり活用していってもらえたらなと思います♪

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