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介護において、声かけは必要不可欠な技術です。

声かけがうまくできれば、それだけで高齢者の方とも信頼関係ができますし、逆に間違ったやり方では介護への抵抗を招いてしまうことになります。

今回は、介護現場において絶対に守るべき声かけの要点を説明したいと思います。

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介護における声かけの重要性

介護現場では、必ず必要とされる技術がいくつもあります。
食事・入浴・排せつ…これらの行為はどれも生活に密着したものであり、それだけにその介助技術はとても重要です。

ですが、これらの技術よりもさらに介護現場において必要な技術がたった一つあります。
声かけです。

食事にしても、入浴にしても、まず最初は声をかけるところから介助が始まりますよね?

○○さん、食事の準備ができました。

お風呂が沸きましたが、今日は入りますか?

こういった声かけから私たち介護士と利用者の方とのコミュニケーションがスタートします。
食事や入浴介助といった技術が求められるのはそのあとです。

そういった意味では、声かけはどの介助においても一番最初に用いる技術なのです。

声かけなしの介助を行ってしまっては、利用者の方は驚き、あるいは怒り出し介助を受け入れてくれません。

ですが、これは当然でしょう。
少し、津語の二つの状況を想像してみてください。

  • 何も声をかけられることなく食べ物を口の中に突っ込まれた
  • 突然見知らぬ人が来て、服を強引に脱がされた

・・・おそらく、怒りや不快感しか残らないでしょう。

自分に当てはめたら良くわかるのですが、介助を行う側の立場に立っていると、意外とそういった常識部分が抜け落ちてしまっているのです。

今の事例を想像してくださった方ならばいう必要はないのかもしれませんが、あえて言わせてください。

声かけは、介護において最も重要です。

このことをしっかりと理解してもらったうえで、いよいよ声かけに最も必要なただ一つの要点を紹介します。

声かけはゆっくりはっきりと

声かけにおいて、最も意識するべき点は

ゆっくりはっきり話す

これだけです。

もちろん、言葉遣いなどの常識的なものも必要ですが、仕事である以上そこは最低限守らなければならないマナーですのであえて今回ははぶかせていただきます。

『ゆっくり』

『はっきり』

この二つは、どの方とコミュニケーションをとる場合にも求められることです。
しかし、高齢者の方相手に話をする場合には、とりわけこのことを意識する必要があります。

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高齢者の聴力低下の特徴

高齢者の方は、年齢とともに体の機能が徐々に衰えていきます。
それは、聴力においても例外ではありません。

年を取ると小さい音が聞こえにくくなる、と思っている方が多いのですが、正確には少し違います。

ざっくり特徴を紹介していきますと

  • 小さい音が聞こえにくくなる
  • 高音が聞こえにくくなる
  • 言葉の理解が遅くなる

の三つがあげられます。

特に注目してほしいのは三つ目の

『言葉の理解が遅くなる』

です。

私たちは、聞いた言葉をすぐに理解して会話をすることが当たり前になっています。
ですが、高齢者の方、とりわけ認知症の方などの場合にはすぐに言葉を理解して会話を行うのが難しくなります。

私たちの場合は

相手「今日はお昼にうどんを食べました」

私(うどんを食べたのか)「へ~、何のうどん食べたの?」

という風にスムーズに会話を行いますが、高齢者の方の場合には

相手「今日はお昼にうどんを食べました」

高齢者(・・・うどんを食べた。お昼に)

⇒(ああ、この人はうどんを食べたんだな)

⇒(じゃあ、どこで食べたのかを聞こうか)

「そうか。どこで食べたんだ?」

という風に、少しの間をおいてから理解して、言葉を考え、そして会話を行っているのです。

高齢者の方が言葉を理解して、それから自分の話す言葉を考えて、さらに話しを行うまでにある程度のタイムラグがあることを分かっていただけたらと思います。

介護の前にはゆっくりはっきり声かけを

今回の記事で何が言いたいかというと、ゆっくり話すことで高齢者の方たちが言葉を理解することを助けることができるということです。

更に、はっきりと話すことで、会話の声が聞こえにくくなった高齢者の方に自分たちの言葉をしっかりと伝えることができるということです。

介護において、声かけはとても重要であることは記事で書いてきたとおりです。
しかし、正しい声かけが出来ていなければなんの意味がありません。

特に、介護士は仕事が多岐にわたり、毎日忙しく動き回っている方も多いです。
早く次の仕事をしなければと業務時間中は気がせいてしまい、無意識のうちに話すスピードも速くなってしまっています。

そのため、介護を受ける高齢者の方達は、私たちが思っている以上に介護の際の声かけを理解していない場合が多いのです。

入浴の声掛けをした利用者の方が、うなづいてくれているにもかかわらずいざお風呂場につくと拒否する等といったケースが介護の現場ではよくあります。

これを私たち介護士は、

「どうせ気分が変わったんだろう・・・」

「お風呂を見たら入るのが嫌になったかな?」

等と勝手に理由を考えてしまいがちです。
ですが実際には、声かけが聞こえておらず、とりあえずうなづいたに過ぎないといったこともたくさんあるのです。

介護技術を磨くことは、私たち介護士にとって重要なことです。
ですが、その技術を発揮するためには介護を受ける高齢者の方が、次に何をするのかを理解してもらうことが必要不可欠です。

そして、そのために最も必要なものこそが、声かけであり、その要点が『ゆっくりはっきり話す』事なのです。

介護の質をもう一段上げたいと考える方も多いかと思います。
技術や知識の向上を目指す意識の高さは素晴らしいものです。ですが、それだけで介護は完成しません。

介護を受け入れてくれる相手、つまり高齢者の方いて初めて私たちの仕事は成立するのです。

高齢者の方に気持ちよく介護を受け入れてもらうためにも、まずは声かけから気を付けていきましょう。

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